ねこさんが逝って1週間が経ちました。
部屋の中には、まだねこさんが使っていたものがたくさんあります。
わたしの思い過ごしかもしれませんが、
ねこさんは、動物の猫とは思えない賢さがある子で、
時々、もしかしから、想像以上にいろんなことがわかってる? と
感じるときがありました。
ねこさんが旅立つ2日ほど前、
ねこさんは、体の調子がいいときを見計らったかのようなタイミングで
家の中をくまなく一周、すみずみまで歩いて、
まるで、ひとつひとつの大好きだった場所に挨拶をするかのように回ってました。
思えば、その時、旅立ちの時が近づいててることに気づいていて、
心の整理を始めていたのかもしれません。
旦那が出張にでかけていくとき、
いつもならベッドでくつろいでるねこさんを旦那がなでて、
ベッドの中からお見送りするパターンでしたが、
その時は、ふらつきながらも自分で歩いて玄関まで見送りに来ました。
次の日、ねこさんの通院に行くために、腕時計をはめたら電池切れでとまっていました。
この時、胸騒ぎ、イヤな予感が始まりました。
とにかく、ねこさんを早く病院に連れて行って、その後すぐに電池交換に行くことにしました。
でかけるとき、ねこさんは、わたしのこともベッドからではなく、
「行かないで」というような雰囲気でリビングから見つめてました。
「なるべく早く戻るから、いつもみたいに寝て待っててね」と伝えて、3時間後に戻りました。
留守番の間眠っていて、目覚めたねこさんは、わたしの横から離れようとしません。
やわらかい布団で眠らせてあげようと抱いて連れて行っても、
すぐにフラフラと歩いて、横に戻ってきます。
もう、無理に移動させるのは止めて、
いつもの甘えモードの定位置、わたしの隣にいさせることにしました。
時々立ち上がり、少し移動する度に、ねこさんはわたしを目で追いかけます。
いつものようになでたり、大好きなマッサージをしたりして過ごすうちに、
ふと立ち上がって、大好きなおやつを食べに行ったりもしてました。
食べた後、念入りに自分の顔を洗ってました。
時間は0時を回り、旦那が出張から帰ってきました。
わたしにとっては予想外の早い帰宅です。
でも、ねこさんは、旦那の帰りをわかってたのでしょうね。
数分間甘えて、眠り始め、その数時間後に旅立ちました。
すべて、ねこさんは心残りがないように、心の準備をして、
自ら整えて旅立っていったように思います。
ねこさんとは、心が通じるところがあって、
たぶんなんですけど、
わたしがねこさんのことを守ってくれるとかごはんをくれるとかもだけれど、
それ以上に「気持ちをわかってくれる。ボクの考えてることをわかってくれる」という想いが届くことがねこさんにとっての「幸せ」だったんじゃないかな・・・という気がします。
よく「猫は家につく」って言うけれど、
ねこさんはわたしについてくれたのかな。
まだわたしが気づいていないねこさんの気持ちがあるかもしれないけれど、迷い猫だったねこさんが、わたしを選んだ理由がそれで、その望みをかなえてあげられて、ねこさんにとってそれが幸せなら、それでわたしの使命は果たせたのかな・・・
この見送りが最後のシャンとした姿となりました。
出かけないで、ずっとそばにいてあげればよかった・・・

