とても良い本だったグッ

 

 

不動産投資を勉強する上で、避けては通れないかぼちゃの馬車やスルガ銀行の話。
そんな事件があったことは記憶の片隅に残ってたけど、詳しいことは理解していなかった。

この本で詳しい手口が説明されていて、ばっちり理解できた。

それならタイトルやサブタイトルにその辺のキーワードを散りばめておけば、もっと本が売れたんじゃないかと(余計なお世話てへぺろ)。


四角オレンジ簡単に言うと、こんな手口
ヤバい物件を売りに来る不動産会社はデベロッパーや建売業者ではなく、

元々物件を所有しているわけではない。
「三為契約」という方式で売主から中古マンション・アパートを仕入れて、

顧客(カモ)に販売する。

詳しくは説明しないけど、三為方式の(業者側の)一番のメリットは、

顧客には、業者が売主からいくらで仕入れたかがわからない、

つまり業者が法外な利益を乗せて顧客に提示していることに気づきにくいってこと。

そして、こういう業者は銀行のローンの手続きも買主に代わってリードしていく。

嘘の売買契約書(実際よりも高い売買価格でローンの金額を膨らませる)や
顧客に巨額の預金があるよう見せかけるため、フォトショップで加工した預金通帳のコピーを提出するなど、
審査の書類を偽装して、時には銀行員とも結託しながら審査を通していくガーン
 

それが故に「自己資金なしでもOK」などのセールストークで幅広い顧客を掴むことができる。

四角オレンジ私の常識では考えられない行動
カモとなってしまった人たちは、(不動産投資未経験の)私には考えられない以下のような行動を取っていた。
1誰もが知ってる大手の不動産会社ならまだしも、中小不動産業者の口約束、家賃保証を信じてしまうこと。
資金力が足りないから自分で開発したり仕入れたりできなくて、三為契約をしてるのに

家賃保証されてもその会社が来月潰れたら何の意味もない(ってことに気が付かないのかな?)。
 

2そんな不動産業者に源泉徴収票や通帳などの大切な書類を簡単に預けてしまうこと。
私は大手不動産会社相手でも個人情報保護の観点から少し抵抗感あって、銀行に直接提出したい派。

預けてしまったが故に顧客の知らないうちに偽装されてしまうショボーン

 

3ネットを使って周辺相場と比較しないこと。
業者がいくらで仕入れたかはわからないけど、

Suumoや楽待などの不動産情報サイトで周辺の相場と比較すれば

すぐに割高で業者の利益が乗っかりすぎな物件だとわかるはず。

ある程度割高なのは理解した上で、家賃保証などに魅力を感じて購入したのかもしれないけど。

 

4現場を見に行かないこと。
不動産への愛が足りないよね。

現場を見れば色々リスクが見えてくるはずなのに。
ただし、1回目は誰でも慎重。2回目3回目の投資だと気が緩む、

という記載もあり、まあそうかもなと。

 

5お買い得物件を探そうと努力をしないこと。
業者から提案された物件に飛びついてしまう。

良い話が向こうから来るはずがない。

仕事で忙しいなら、米国株のインデックスファンドに積立投資で良いのに、

どうして手間がかかる不動産投資を選ぶ?

四角オレンジどうして不動産投資だったんだろう
カモにされた人たちは、どんな目標(ビジョン)で不動産投資を始めたんだろう?
この本には共通する動機として「将来の備えとなる蓄えを作りたい」とあったけど、
不動産投資以外にもその手段はある中で、
どうして彼らが不動産投資を選んだのかはよくわからないまま。

四角オレンジ最後のオチ
で、これだけ不動産投資の闇について勉強してきて、最後に大どんでん返しが!
筆者も不動産投資をやっていて、成功していることが明かされる札束
だから不動産投資が全てダメってことではなくて、

タイミングや価格など、色々気を付ける必要があるってことだね。