保険の相談を受けるたびに、相談者に
質問することがあります。
「どうして保険に入ろうと思いましたか?」
「なぜこの保険に入られたのですか?」
・・・ちゃんと説明できる人は少ないです。
そろそろ保険に入った方が良いかと・・・
とか、結婚したら皆さん入られますよね?
とか・・・
中にはご自分が入っている保険がどんな
内容なのか知らずに長年保険料を納めて
いる人もいます。
今回は保険に入って損をするパターン
をいくつかご紹介します。
①老後に備えて、個人年金保険に入る
個人年金保険は長期間の契約です。
ゼロ金利の今、長期の契約をしてし
まうことはことは、将来にわたり
ゼロ金利を確定させる事です。
世の中の金利が上がりだしたら、保険を
解約するのも損、継続するのも損という
悲しいことになってしまいます。
②同じような保険に重ねて入る
万一の事も心配だし貯蓄も欲しいし
という人は終身保険を選択されるかも
しれません。
入ってもまた不安になって、また同じような
保険に重ねて入ってしまう人がいます。
あたりまえの話ですが、
保険では儲かりません。
死ななくなるわけでありません。
不安は無くなりません。
(不安は少し小さくなるのかな?)
保険は入れば入るだけ損なのです。
最低限にしてください。
心配なら一つだけ入っておいて、あとは
自分で貯蓄や運用をして備えることを
おすすめします。
知人で同じような額の終身保険に3つも
入っている人がいました。
・・・・3つ目を勧めた保険の営業マンは
いったいどんな気持ちで販売したので
しょうね?心の中では彼女にあやまって
いたのかな?
③資産を増やすタイプの保険
1000万円預けておけば、20年後には
10%増えます。銀行の定期貯金よりも
うんとお得ですよ。と言う営業トークで
おなじみの保険です。
このタイプの商品は、あなたが支払った
おカネを保険会社が運用してその利益を、
あなたと保険会社で折半します。
利回りが期待できる、海外で運用する
ことが多く。そのために外貨建てが条件
になっている商品が多いです。
確かに日本の銀行に置いておくよりは
利回りは良さそうですが、実際にはどう
なっているのでしょうか?
利益は折半なのですが、残念なことに、
為替のリスクはあなたが持ちです。
まぁプラスにです事もありますが、
保険会社は損をしません。
最初の10年間は解約するとマイナスが
出ますよと釘を刺されます。これはなぜ
でしょうか?
1000万円の保険商品を売った営業マンの
手元に50万~100万円くらい報酬が入り、
更に保険会社の管理費も引くと残りは
850万円。
あなたの1000万円の保険商品は、実際
には850万円くらいから運用開始なんです。
そうなると元に1000万円に戻るのには
10年くらいかかるってわけですかね。
こんなことなら、自分でアメリカの
インデックス投信や先進国の国債の
ファンドでも買われた方が、よほど
運用益が上げられます。
米国のインデックスファンドなら、最初
の数年で利益は20%を超すのかも
しれません。
そしてその利益は、全てあなたのもの、
そう、独り占めできますよ。
(為替手数料と税金は忘れないでね)
■今回のまとめ
・保険は厳選して最小限に
・保険で資産運用はしない
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