とある、誕生日パーティ (7) | fox_samのブログ

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昔から航空機、エアポートの雰囲気が大好きでした。
最近は、ATC を聞きながら flightradar24 を見ています。




数年前、Contrail の魅力に憑りつかれ ・・・    
EOS 7DmkⅡと TAMRON 150-600mm レンズを 
購入してしまいました!

2回目の彼女の在留更新手続きも無事終わり、2011年も晩秋になっていました。
当時は民主党政権(震災後で非常にゴタゴタしていましたが)、都立高校の授業料は無償ということになっていました。


当然、都立高校を受験すると思っていた我が家の娘は、私立校を受けると言い出しました。併願というシステムで(私は今一このシステムが理解できていません)。
祖父も説得しようとしましたが無駄でした。


「都立入っても中退する。」とまで言いました。
塾の面接でも色々ありました。
一応本人の希望第一ですが、経済的にも考え直さなくてはなりません。


一方、彼女の方は CCS(世界の子どもと手をつなぐ学生の会)の先生が、「必ず都立へ入れます!」とがんばっていました。
受験に向けて、中学の担任の先生とも、わざわざ時間を作って頂き面談をしました。


年が明けて2012年、彼女は都立○○○総合高校に推薦で合格。娘も楽勝で私立合格、都立は受験もしませんでした。


さて、家庭内は環境が依然として芳しくありません。(経済的にも)
CCS(世界の子どもと手をつなぐ学生の会)の事務局長とも相談しました。
結論は、このまま高校に入学しても、続けて同居することは不可能。


児童相談所に相談と収容施設の話も聞きに行きました。
彼女本人も連れて行きました。
収容施設は親と一緒に暮らせない、あるいは両親のいない子供たちが生活するところで基本的に民間が運営しているとのこと。


現状では空きがなく、あったとしても受かった高校との距離が遠い。
規則が厳格で、費用の負担も最低限のみ。
18歳を過ぎると出て行かなくてはならない。


と、制約も厳しいものでした。


教会関係にもあたりました。
シスターが暮らす寄宿舎等。


このような状況は、彼女の学校で色々援助して頂いた父兄の皆さんにも報告しました。



そうこうしてる頃、我が(鬼)奥様は事態解決のため、まったく別のアプローチをしていました。



我が家に、彼女の生活状況を見に、たびたび訪れていた親戚の叔母さん(彼女と一緒に日本に再入国)をコネクションに、母国にいる親族達に現状を訴えていました。
当時、私はまったくこの事を認知していません。


あとから聞いた話では、国際電話で直接交渉もしてたようです。


(鬼)奥様の話によると、彼女の祖母が存命中(80歳超)、叔父・叔母が数名いるようでした。彼女の母親は、彼女を産んですぐ夫と別居、夫は現在別の家庭を築いているとのこと。正式には離婚していません。彼女も父親には会ったことがありません。


彼女の母親は、かなり夫のことを憎んでいたようですが、親族の考え方とは温度差があったようです。自分の入院当時、彼女が他の親族に利用されるのを恐れたようでした。(実際、母親の他国で働く人のための死亡保険金は何処に行ったか不明)


反対に母親は親族からも浮いた存在だったようです。



とりあえず、引き取り先が見つかるまでは、我が家から高校に通うこととし、制服の採寸も体育着注文も終えた3月上旬、1通の書類が届きました。


日付は、2012年3月8日、彼女の伯母(母親の姉)に当たる夫婦からのものでした。
内容は、「母国に引き取り、教育を続けさせる。」と云うものでした。
弁護士のサインとスタンプまで押してありました。
ひいては、学校関係の書類もすべて引き渡すように、との事。


親権者の申し立てですので、従わざるをえません!
これまでの方針が180度転換してしまいました!



彼女の離日に向けた準備が開始されました。


 ① 彼女の意志確認。 (比較的すんなりと彼女は再出発を決意)
 ② 高校の入学辞退届(中学校長名で)作成 (推薦のため中学には多大な迷惑)
 ③ これまでバックアップしてくれたPTA諸氏への報告および対策
 ④ CCS および児童相談所への報告
 ⑤ 高校の制服等のキャンセル (体育着はだめでしたが・・・汗) 
 ⑥ 卒業証書、成績証明等英文にて作成依頼
 ⑦ 証書の証印(外務省)手続および母国大使館での手続 ((鬼)奥様担当)
 ⑧ 航空券の手配



(外務省の証印)


さらに、母国においての教育費の援助も要請してきました。


教育費の援助に関しては、同級生の父親であるPTA会長さんがある組織の理事長さんを紹介してくださいました。(理事長は学校の先輩になります)
出身母校である有名私立大学OB有志で作る奨学金里親システムの「あすなろの会」です。(現 NPO法人)


理事長さんとは限られた時間で何度もお会いしました。
もちろん、彼女とも。
(彼女の母国で副業的に介護福祉士を養成している企業も教えていただきました)


一応、「あすなろの会」の協力者で彼女の母国の大学で日本語の教師をされている女性が、彼女が帰国した後、学校選び、費用の調査を請け負うことになりました。


こうして、彼女は2012年 4月10日(火)午後 6:00
成田空港 ターミナル2 より就航間もない JQ78 便にて日本を離れました。
高校の体育着も一緒に鞄に詰めて ・・・



(コマーシャルではありません!・・・笑)




余談ですが ・・・ お金の話等を少し ・・・




とある、誕生日パーティ (最終話・総括)に続かせます。









(鬼)奥様と