Rさん(高3)は、文系選択者です。
高校1年生の秋くらいには決めないといけません。
とはいえ、最近の高校生は、文理どちらもよく学ぶことが期待されています。Rさんの高校に連なる大学は、政治経済学部で数学の受験が必須になったことが話題を呼び、Rさんの高校でも、よくそのことが説明に出ます。
親から見て、Rさんは理系なのか文系なのかよくわかりませんでした。というのも、Rさんは努力家で、すごくできない教科は何もないけど、これが超得意もなく、成績では理文の判断がつかないからです。
中学生時代も、中2中3はオール5で、実は、高校も3年間ほぼオール5なんです。高1は逃しましたが、高2はオール5でした。寮生活の高校でも提出物は完璧、副教科も全て、実技を含めてよくできる「そつのない子」でした。
以下、JKのリアルな理文選択としての、Rさんの感想です。
英語…理文関係ない。
数学…今はできるけど、学年が進んだときにできる気がしなかった。文系としては数学ができるのかもしれないが、理系として数学ができていると言えるのだろうか。
国語…古典が苦手。文系…?
社会…テストの瞬間覚えてるだけ。
理科…目に見えない話になってきた。
Rさんいわく。
「多分ね。
文系に進めば、英、国、社はちょっと苦手だけど周りより数、理ができる人で。
理系に進めば、英、数、理はちょっと苦手だけど、周りより国、社が得意な人。
ってなると思うよ!」
文系科目のほうが苦痛じゃないような気がするという理由で文系を選択しましたが、高3でコース必修の数Ⅲを履修しました。成績もかなり良かったです。
文系の数Ⅲは珍しいと思います。文系にも数Ⅲを課しているコースがあるのがこの高校の「ウリ」なので、Rさんは「数学苦手じゃないから、数Ⅲ必修のコースに希望を出せる!」と喜んでいました。
ちなみに、数学が苦手だから文系選択して私大に進学する高校生のことを「限界私文」と呼ぶとかなんとか…えー…私のことかしら…
少子化の時代に大学改革を成功させていくには、大もとには教育に対する情熱がまずありきだと思いました。
大学に連なっている高校だからこそ、思い切った教育が可能な面があり、まずは大学受験突破ありきではなく、進学後も見据えた教育をさまざまに受けられることをありがたく思いました。
さて、Kさん(高1)ですが、こちらは、理文を決めるのは高3からで、高1のうちに理文選択はしません。芸術も、芸術Ⅱまでは全員必修です。Kさんは、Rさんよりもっと理文のはっきりしない子なので、高校受験の段階から「大学受験予備校的ではない」高校を探していました。
私が思う「大学受験予備校的高校」とは、大学受験において、多くの大学、学部で課されないであろう科目は、そもそも履修の用意が無いことを指しています。ニーズは人それぞれなので、「無駄な科目を履修させられる」と捉える人がいても不思議ではありません。
二人は違う高校に行っていますが、どちらの高校も、おっしゃっていることは共通点ばかりなので、学びの根っこは共通しているのかもしれません。
Kさんは、昔から国語のテストがとても苦手なので、このままだと「国語が苦手だから理系」になりかねません。
けっこういると思うんですけどね…国語苦手だから理系選ぶ高校生…「限界私文」の逆のはずなんですけど…
文系は、英国社ができても数理苦手だと残念な目で見られやすいのに、
理系は、英数理ができれば、国社が苦手でもあまり気にされない傾向がある
……って思うんですけど…気のせいですかね??
Kさんは苦手な国語もコツコツがんばっています。高校生、「捨て」科目を作って得意を伸ばすのが、もしかしたら普通なのかもしれないけど、どの教科にも、Kさんなりに誠実に向き合っています。結果はそのときどきで違いますが、反省を生かしてより良い学習になるといいですね。
①高校1年生時に理文選択をする学校のほうが多い
②でも、高校2年生までは分けない学校もある
というお話でした。
入学してから知りました…なんてことがないように、志望校についてよく知っておくことが大切だと思います。