李明博(イ・ミョンバク)大統領は14日、国賓としてミャンマーを訪問した。韓国の大統領がミャンマーを訪問するのは、北朝鮮によるラングーン爆弾テロが起こった1983年以来、29年ぶりとなる。最近の北朝鮮による相次ぐ脅迫を受け、韓国とミャンマーは警護上の理由から李大統領の訪問を極秘としていた。
■首都ネピドーを訪問
李大統領は15日にヤンゴンに移動し、ミャンマー民主化運動の指導者であるアウンサン・スー・チー氏に会う予定だ。
李大統領はヤンゴン市内のホテルでスー・チー氏と会い、ミャンマー国内での最近の民主化運動や人権状況、さらにスー・チー氏の活動を高く評価し、韓国訪問を要請する。李大統領とスー・チー氏は会談後に共同記者会見を行う。
李大統領は14日午前中に中国・北京で韓中日首脳会談を終えた直後、ミャンマーの首都ネピドーに向かった。李大統領はこの日、ミャンマーの大統領宮殿を訪問し、テイン・セイン大統領と単独の首脳会談を、また直後には拡大会談を行い、会談後は国賓夕食会に出席した。
会談で李大統領は、ミャンマーと北朝鮮との軍事協力遮断問題、ミャンマーの民主化と経済発展への支援、ミャンマーの資源・エネルギー開発およびインフラ整備に向けた両国の協力関係拡大などについて意見を交換した。これは大統領府が明らかにした。
今回の会談をきっかけにミャンマーは、北朝鮮との武器取引を停止する意向を示したという。テイン・セイン大統領は昨年12月にミャンマーを訪問した米国のクリントン国務長官に「北朝鮮との武器取引を禁止している国連決議案を守る」と明言している。
■豊富な資源を持つミャンマー、韓国に関心
北朝鮮と共に最悪の人権弾圧国とされているミャンマーは、昨年テイン・セイン大統領が就任した後は公正な選挙を行い、多くの政治犯を釈放するなど、民主化に向けて歩み始めている。これを受けて米国とEU(欧州連合)は、ミャンマーに対する制裁の緩和に踏み切った。李大統領も最近「独裁政権崩壊の流れはついにミャンマーにまで到達した」と述べ、ミャンマーを北朝鮮との対照的なケースとして言及している。
人口6000万人のミャンマーは天然ガス、原油、鉄鉱石、希土類(レアアース)など天然資源が豊富に埋蔵されており、また非識字率も3-4%と低いため、国際社会からの制裁が解除されれば、今後は経済的に大きく発展するものとみられている。とりわけインドと中国のちょうど中間という戦略的にも重要な位置にあることから、これまで中国が巨額の経済支援を行って影響力を強めてきた。そのため米国は最近になってミャンマーとの関係改善に向けて積極的に動き出している。
ミャンマー政府は民主化と経済発展のモデルとして韓国に注目している。また、最近は地上波テレビで『花より男子~Boys Over Flowers~』など韓国ドラマを毎週10回以上放映するなど、韓流ブームも起こっている。大統領府の金泰孝(キム・テヒョ)対外戦略企画官は「韓国は国連による対ミャンマー人権決議案に賛成票を投じるなど、ミャンマーの民主化を一貫して支持してきた。これが今になって韓国にチャンスを与える結果になっている」と説明した。
李大統領はミャンマー訪問に先立ち、この日は朝から北京で中国の胡錦濤国家主席と首脳会談を行った。両首脳は最近になって北朝鮮が行っている衛星利用測位システム(GPS)妨害について、韓中両国が情報を交換し、対策を立てていくことで一致した。これは大統領府が明らかにした。
会談で李大統領は「北朝鮮が核兵器や長距離ミサイルを保有すれば、今後は南北対話と中朝対話がこれまでとは異なった局面に入るだろう」と述べた。これに対し、胡錦濤主席は「中国は韓半島(朝鮮半島)非核化という目標を堅持している。北朝鮮に対しては核実験も大陸間弾道ミサイルの発射も反対している」と語った。
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