コイバナ
恋花

「シャンデリアの首かざり」



彼と無口な父が
こんな風にいつまでも
仲良しでいてくれる未来が
待っているとは
知らない私でした







東京から親友のM美ちゃんが
バカンス休暇で帰省して
久しぶりにサークルの仲良し
10人ほどで集まりました


リーダーは
楽しいお酒が入ると
いきなり歌いながら踊り出す
ひょっこりひょうたん島
(子どもの頃の楽しみなテレビ番組でした)

M美ちゃんを労って
下さいました


波を
ちゃぷちゃぷちゃぷちゃぷ
かきわけて
(ちゃぷちゃぷちゃぷちゃぷ)

雲を
すいすいすいすい
追い抜いて
(すいすいすいすい)

と始まるのですが
すべての歌詞に
フリをリーダーが考えて
踊ります

特にココの歌詞に
力を込めて踊ります
👇

苦しいこともあるだろさ
悲しいこともあるだろさ
だけど僕らはくじけない
泣くのはいやだ
笑っちゃお

進めー!
ひょっこりひょうたん島
ひょっこりひょうたん島




あまりの面白さに
苦しいことも悲しいことも
一瞬で吹き飛んでしまいます

みんな大笑いです
(≧∀≦)(*≧∀≦*)≧∇≦)ノ"


リーダー
「久しぶりにみんなの
顔ば見たばってん
みんな
いっちょん変わっとらんね」
と言いながら



帰省したM美ちゃんを見て

「やっぱ、花のお江戸に
行きんしゃったもんは
垢抜けしとんしゃあね!
博多んもんとはちがうばい
首かざりも綺麗かー!」と
言いました



リーダーの
変わらない楽しい博多弁にも
またみんな大笑いです
(≧∀≦)(*≧∀≦*)≧∇≦)ノ"


M美ちゃんも
とても楽しそうに笑って
います


女の子たちは
リーダーの言う「首かざり」気になったらしく

M美ちゃんに
見せてもらっています


Sさんが
「わぁ!とっても綺麗ね!」と
言ったので
M美ちゃんは首から外しながら
「これは東京で買ったんじゃ
ないよ。
京子が作ってくれたの」と
言いました


私は「えっ⁈」と思って
よく見ると

学生の頃に私の家に
初めて遊びに来たM美ちゃんが
シャンデリアを何度も
綺麗だと言っていた時に

「M美ちゃんの好きな色は
どれ?」って聞くと

雫の形をしたうすい紫色を
指さしたので
それを
シャンデリアから外して
持っていた鎖を通して
プレゼントしたのでした



M美ちゃんは

「私が生まれて初めて見た
京子の部屋の
綺麗なシャンデリア
私の胸にも輝いてくれて
苦しい時、悲しい時
見てるんだよ。
そしたらね
本当に元気が出てくるのよ
不思議なんだから!」と
そう言って笑いました



18才のM美ちゃんに
18才の私が出来た
小さな贈り物でした**


5年後もM美ちゃんの胸で
輝いていたことに
とても嬉しく思いました






現在、M美ちゃん65歳
会う時は必ず「首かざり」を
着けて来てくれました


今はコロナ禍で
2年会えていませんけれど
早く会いたいな**



彼は結婚式までは
休暇が取れないので
この日の事は
手紙に書きました


すると
手紙のお返事に


M美ちゃんと京子ちゃんの
仲の良さには
いつもちょっと妬けて
しまいます。
でもいいんだ!と
書いてありました


私は思わず
笑ってしまいました

(*´꒳`*)




つづく






**・*・*・*・*・**


こうして
古い思い出を綴りながら


振り返ったこの道に

花が咲いていたなら

とても

嬉しいなと思います**













女はであれ
賢く優しいとなれ

*+.° °.+*












一瞬


一生