コイバナ
恋花
「彼のやきもち」
他の人からすると
なんだそんな事で悩むのか
と思うような事でも
幼い頃から不安に思って
過ごして来たことは
心の中から
事あるごとに顔を出し
糸を絡まらせてしまうことが
あると思います
それでも
自分を本気で愛してくれる
存在があることで
心の中で複雑に絡んでしまう
糸さえも
一瞬で解けてしまう事を
私は知りました
*
私は仕事も覚えて
仕事をする楽しさも知り
会社の先輩、同僚とも
良い関係を徐々に築いて
いました
M美ちゃんは
東京にある会社に就職をし
海外勤務を大いに
楽しんでいるようでした
サークル活動は
社会人になっても25歳までは
続けられるため皆んな
可能な限り続けて
いました
サークル活動での
夏祭りの日の事
昼から夕方まで
小学生や幼稚園児の為の
金魚すくいや
ヨーヨー釣りなどの
お手伝いをした後
片付けが終わると
サークルの皆んなで
夏祭りをしました
お料理もお酒も用意され
リーダーのお疲れ様!
との乾杯で始まりました
彼も休暇で帰って来ていて
久しぶりにRくん達と
積もる話を楽しんでいます
メンバーは50人ほどで
私も仲良しの人たちと
おしゃべりをして
とても賑やかに楽しんで
いました
1時間ほど経った時のこと
メンバーの人が
お酒に酔ってしまい
突然
「俺は京子ちゃんが
好きやったー!」と
言いながら女の子の
テーブルにフラフラと
来たのです
私は咄嗟に
席を立とうとした時に
後ろから抱きしめられて
しまいました
その勢いで
椅子やテーブルも倒れて
しまい…
私は突然で
自分がどうなっているのか
分からない状態でした
すると一緒にいた
女の子数人で
「Nさん!
やめて下さいよ!」と
言って私を引っ張って
くれました
離れたテーブルにいた
彼やリーダーたちが
騒ぎを聞きつけて走って
来ました
文章で書くと長い様ですが
数秒の出来事です
彼が私の腕を取り
「大丈夫⁈」と聞きました
私が大丈夫と言ったと同時に
Nさんが「好きやったとに」
と言いました…
その時、彼がNさんの
胸元をつかみました
するとリーダーが
「M、気持ちは分かる!
でも、やめておけ。
殴るなら俺が殴ってやる」
そう言われて
彼は手を離しました
Nさんはリーダーに
「お前は恥を知れ!
バカタレが!」と言われ
数人に
引っ張っていかれました
私は彼の顔を見ました
彼はとても怖い表情をして
いました…
帰りの車の中でも
彼は何も話しませんでした
私の家の前に着くと
「驚いただろうけど…
忘れて。」
そう言うと私が玄関の中に
入るのを見届けて
車は走り去りました
次の日
彼とデートの約束をして
いました
時間通りに車で迎えに
来てくれました
車に乗ると
彼は前を向いたまま
「昨日はごめん。」と
言いました
私は黙っていました
彼は続けて
「イヤな思いをしたのは
京子ちゃんなのに、
俺は腹が立って仕方なくて
気持ちがなかなか
収まらなかった…
後ろから京子ちゃんを
抱きしめているNさんの姿が
まだ目に焼き付いている
俺、まだ
やきもちやいている」
と言いました
私は
「私と同じね。」と
言いました
彼の腕に手を回して
「Mさん、家まで送って
くださいよー」と言った
新入生の女の子に
抱いた私の感情と同じだと
思ったからです
すると
彼は笑ってくれました
やきもちって
妬きすぎるとまずいけど
ちょっとなら
ステキなことだと
知っている私でした♡*
**・*・*・*・*・**
やきもちも
ちょっとだけなら
ステキなこと
でしょ(〃▽〃)♡
女は花であれ
賢く優しい花となれ
**+.° ♡ °.+**
恋は一瞬
愛は一生