コイバナ
恋花
「誕生日の流れ星」
もしも…
私に家庭をつくる事を
与えて頂けるのなら
M美ちゃんの家族のように
あたたかい家庭を
築いて行きたいと
心から
思いました
彼と出会って1年に
なりました
お付き合いが始まって
11ヶ月
遠距離恋愛となって5ヶ月
彼から届いた手紙が
40通ほどになっていました
サークル活動の皆んなで
キャンプをして
流れ星を観たあの日
数え切れないほどの
美しい流れ星の後に
突然の大雨が降り
彼の物とも知らずに借りた
タータンチェックのシャツ
そのシャツが
彼と私を繋いでくれた
ように思っていましたが
彼によると
「あの日は自分の誕生日で
流れ星に同じ願いを
かけ続けたから
流れ星が叶えてくれた」と
言うのです
私は同じ願いって
何か知りたくて聞きましたら
彼は
「早く言わないと
いけないから
京子ちゃん!話す!
京子ちゃん!話す!
京子ちゃん!話す!
これだけ、流れ星が流れて
いようがいまいが
もうずっと言ってた」と
笑いました
私は驚きました
そして
そんなに言ってたら
誰かに聞かれてしまった
のではないかと
聞きましたら
彼は「うん。隣りに
R先輩がいて
ずっと笑ってて
そして
お前、いいかげんにしろ!
って言われた」と
笑いながら言いました
彼は自分の大切な誕生日に
そんな願いをかけていたなんて
もったいないなぁと
思いました
でも、すぐに
その思いは消えて
ありがとう良かった!と
思いました。
よく考えてみると
お付き合いをしてから
彼の誕生日のお祝いまで
11ヵ月も月日が流れた
ことになるのでした
*
彼は
2泊3日の外泊許可が出て
入院しているお父さんの
病院に行った後
久しぶりの里帰りを
しました
そして翌日が
お付き合いを始めて
初めて二人で祝う
彼のお誕生日
まずは
彼の好きなフォーク喫茶
「照和」に行きました
夕方からは
中洲のライブハウスに行き
サプライズで
バンドのメンバーに
集まって頂きました
彼はとっても驚いて
何度もありがとうと言って
喜んでくれました
Rくんは
「俺ら、出演料高いとぞ!」
と言って笑いました
久しぶりのバンド仲間と
久しぶりのギターを
抱えて
音合わせをしながら
見合わせる顔が
とても嬉しそうでした
ライブが終わり
彼は「京子ちゃん、
最高の誕生日だった!
本当にありがとう!」と
言ってくれました。
私は「とても大切な
お誕生日の流れ星に
願いをかけ続けて下さった
御礼です」と
言いました。
すると彼は
人目をはばからずに
いきなり
私を抱きしめました
一瞬、静かになって…
後ろからRくんが
「おい、やめれー!
そんなことは
今するなー!」と言い
皆んなの笑い声が
聞こえる中
私は真っ赤になって
しまいました
初めて
抱きしめてくれたのに
それが皆んなの前でした
でも
そんなあなたが
大好きです
つづく
**・*・*・*・*・**
あのね
胸がドキドキしたの
♡♡♡°♡♡。
女は花であれ
賢く優しい花となれ
**+.° ♡ °.+**
恋は一瞬
愛は一生