聖なる騎士 | 笑顔のスナフキンの悲喜語り

聖なる騎士


いい曲ですね。。。

世の中の苦労を一人で背負ってる様な

おバカで斜めな僕には、涙が出ました。



いつの頃からか、幸せが怖くなってしまったのは、

その終わりが来ることを知ってからだと思います。



だからと言って、逃げていたって、

始まりは来ない事も知っています。



だからこそ、今を一所、懸命に生きなくちゃ。

些細で刹那な幸せを感じて、謳歌しなければ。










週末の大通りを 黒猫が歩く

その姿から猫は 忌み嫌われていた

その体目掛けて 石を投げられた



孤独には慣れていた むしろ望んでいた

誰かを思いやる事なんて わずらわしくて



そんな猫を抱き上げる 若い絵描きの腕

「今晩は 素敵なおチビさん 僕らよく似てる」



腕の中もがいて 孤独という名の逃げ道を

走った 走った 生まれて初めての

優しさが 温もりが まだ信じられなくて

どれだけ逃げたって 変わり者は付いて来た



絵描きは 友達に名前をやった

「ホーリーナイト」

彼のスケッチブックは ほとんど黒尽くめ



ある日

貧しい生活に倒れる名付け親 

最後の手紙を書くと彼はこう言った



「走って 走って こいつを届けてくれ

夢を見て飛び出した僕の 帰りを待つ恋人へ」



不吉な黒猫の絵など売れないが 

それでもアンタは俺だけ描いた

それ故アンタは冷たくなった



手紙は確かに受け取った

雪の降る山道を黒猫が走る



「見ろよ、悪魔の使者だ!」

石を投げる子供



何とでも呼ぶがいいさ 

俺には消えない名前があるから

「ホーリーナイト」「聖なる夜」と 呼んでくれた

優しさも温もりも 全て詰め込んで 呼んでくれた



忌み嫌われた俺にも 意味があるとするならば

この日のタメに生まれてきたんだろう 

どこまでも走るよ



彼はたどり着いた 

親友の故郷に 

走った 転んだ

立ち上がる間もなく 襲い来る罵声と暴力



負けるか俺はホーリーナイト

見つけた! この家だ!



手紙を読んだ恋人は 

もう動かない猫の名に

アルファベット1つ 

加えて庭に埋めてやった

聖なる騎士を埋めてやった





$笑顔のスナフキンの悲喜語り





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