いつものように礼拝堂でマリアは祈りを熱心に捧げている。
別に信心深いわけでもない。
ただ、神に感謝するのではなく悪態をつくのが日課になっていた。
ここにいると赤ちゃんのときにこの礼拝堂の前に捨てられたのだと嫌でも思い知らされるし、良い思い出が少なすぎる・・・
ここから出たいと願い、一度だけ孤児院を抜け出したことがあるが、現実は甘くはなく孤児院の外には私の場所なんて無かったのだった。
改めて行くところのないことを実感したマリアはこの孤児院に住むことしか選択肢が残ってなかった。
私の朝は早い。
16歳である私はこの孤児院の中では年長者で、まだ小さな子供達の世話もしなくちゃいけないのだ。
孤児院が嫌いだから世話をするのがイヤっていうわけではない。
そんな単調な日々が毎日続いていた。
だけど今日の朝はいつもと違ったのだ……。
私はいつものように朝起きて、礼拝堂の掃除をしていると
子供達が院長先生が呼んでると呼びにきたのだった。
礼拝堂のステンドグラスから朝陽が差し込み光を浴びると腰まである金髪の長い髪はキラキラと輝き、羽があれば天使じゃないかと思われる容姿の持ち主になったマリアだが、
それに劣らぬくらい、男の子にも負けない男勝りなところがある。
それが、院長先生の悩みの一つでもあった。
私はまた何かやらかしてしまったのだろうか?
そう悶々と考えながら礼拝堂を後にし重い足を院長室に向けた。
院長室の前で立ち止まり大きく深呼吸をして、咽を鳴らしながら息を飲み込み、躊躇いながらも扉をノックした。
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