仕事が終わった後、いつものように彼から連絡が来ていた。
一人暮らしの彼はサウナに入りに行った後、必ず夕食を食べに行く。
「〇〇を食べてる」「この魚、何か分かる?」「初めて来たけど、この店はおいしいよ」
会社を経営しているしっかり者の彼が子供のように報告のLINEを送ってくる。
たいてい私も仕事が終わるのが遅く、いつもそれを仕事の横目に見ながら
「おいしそうだね」「今度それ食べたい」
と短いメッセージを送り返すのが習慣だった。
その日もいつもと同じように報告のLINEが届いていた。
以前二人で行ったこじんまりした店だとすぐ分かった。
いつもならすぐに返事を返すのだけれど、少し面倒なことに巻き込まれていたので返事が返せなかった。
何時間か経った後、「もう晩ごはん終わった?」とLINEを返信した。
彼は仕事でない時間帯は必ずすぐに返信してくれる。
なのに、その日はいつまでたっても返事はなかった。既読にすらならなかった。
かなり夜も更けていた。
いつも割と遅くまで起きている彼だけど、もう寝てしまったのかな。
「おやすみー」とLINEをまた送って私は寝てしまった。何の心配もせず、また明日になったらいつものような返事が来ると信じ切っていた。