kenjiのブログ

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メンヘラ系アラフォーの日常

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どもー!メンへラ系アラフォーのケンジです!

 

今日は松本俊彦先生の最新の講演の書き起しです。ネット界隈でも書き起しはほとんどない貴重なものです。誰もそんなめんどくさい事しないですよね。ネット講演を録音したデータをもとにしたものです。許可を得てないのでやめてくれと言われれば本記事は削除します。でも僕は一人でも、今どうしようとか悩んでいる人にと届くといいなと思ってやっています。基本的に僕のブログは薬物問題にどうすれば良いか苦悩している人へこれからのヒントになればなといいう思いで書いています。約100分ある講演の中から今回は一時期話題だった危険ドラックやSMARPPについてお話頂いた個所を抽出しています。

 

それでは書き起しです。

 

【薬物依存症の理解と支援を理解するために】

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覚醒剤を使っている患者さん達はどこか調子が悪くてもなかなか病院へ来ません。尿検査や血液検査で覚醒剤の使用反応が出て通報されるのが怖いからです。ところが危険ドラックの乱用者の方たちは違法性がないために使用から数か月から一年未満の方がほとんどでした。ですから精神科病院に治療へ気軽にやってきます。しかし深刻さがわかっておらずなかなか病院で行っているプログラムに参加しませんでしたし、ましてやN.Aやダルクなどの治療資源に対してアクセスする事が少ないのです。覚醒剤の使用から治療に繋がるまで10年から15年程度経ってから来る訳です。その間なんの問題も無かったわけではありません。その間刑務所へ出たり入ったりしている訳ですから。しかし危険ドラックと覚醒剤の患者さんを比べると圧倒的に危険度ドラックの患者さんの方が予後良かったのです。はじめて使用してから時間がたっていないと仕事を失っていないし家族もいるし友達との関係も切れていない。帰るべき居場所があるんですよ。依存症の治療は実はどの治療でも治療成績はそれほどか変わっていないんですよ。一番大切なのはどのような治療を提供するかではなく、治療からドロップアウトさせない事。治療関係の中に閉じ込めておく事が大事になってくる訳です。初めて病院を訪れて3ヶ月以内に治療から外れてしまう人はなんと7割の方が治療から外れてしまっているのです。その3ヶ月で治療を外れてしまった人達に絶対に秘密は守るから薬を使ったか教えて欲しいと聞いたら96%の人が薬を使っていなかったのです。たった3ヶ月とはいえ大したもんだなと思う訳です。ただこの3ヶ月の治療成績を平均的な覚醒剤依存症の方にあてはめるとそれはさすがに違うだろうと思います。大体は5割切りますから。つまり何が言いたいかというと一回でも使ってしまうと恥ずかしくて情けなくて、正直に言うと医者から怒られるのではないか。あるいは通報されてしまうのではないかという思いから治療から3ヶ月で治療から外れてしまうんですよ。大切にしなければいけない事は、3割の『辞めてます!』と自慢しにくる患者さん達なのかたった3ヶ月で治療を辞めてしまった7割の人達なのか。私は7割の人達だと思うんですよ。7割の患者さん達を救うにはどのような治療が必要なのでしょうか?それは『覚醒剤をつかちゃった』『覚醒剤を使いたい』との思いを安心して言える場ですよね。安心して覚醒剤を使ってしまったと言えるそんな場所なんですよ。そんな中生まれたのがSMARPPなんですよ。ただワークブックを買ってみんなで読み合わせる。これだけではSMARPPにならないんですよ。安心して『使いたい』『使っちゃった』と言いう事を安心して言える場がSMARPPがSMARPPたる所以であって我が国で覚醒剤を使いながらでも参加できる。これは画期的だったと自負しています。考えてみて下さい、今までは覚醒剤をこっそり秘密に使っていたのがその場では使ってしまったと言える場ができるのです。やっちゃったというのは変りたいなんとかしたいという心の現れだと思うのです。そこを評価する事ができないといけません。我々は治療のなかでむりくり辞めさせるとう言う事はしません。『オレは辞める気ありませんよ』という人もどこかで辞めたいと思っているから診察に来ているんです。逆に『もう金輪際一切やりません』という人の中にもどこかでやりたいという気持ちを持っているはずです。使うメリットもデメリットもある訳です。そのやりたい気持ちと辞めたいという気持ち両面を共感しながらまた来週も待ってるよという言葉を贈るのが大切なのです。『やっちゃいました』と言いにプログラムに来るのは気持ちの沈む話なんですよ。その気持ちをそのままにしておくと治療からドロップアウトしてしまうんですよ。その場合治療目的を変えます。いいよ使いながらでいいからいつどのくらい使っちゃうのかモリタニングしてみない?という訳です。使用のモニタリングをしながら”こういう日って使いやすいよね”や”こういう日に使っちゃうよね”と覚醒剤使用のきっかけ、トリガーを一緒に分析する。薬を辞めるのではなくトリガーを同定させていくこと。これを目標にする場合もあります。とにかく大事なのは安心・安全な場所です。だから使いながら来ても”よく来たね!”とやさしく受け入れる事が大切です。お茶菓子やコーヒーを用意してウェルカムな環境づくりをします。安心して失敗を語れる。そのような雰囲気づくりがとても大切です。認知行動療法は変りなさい、変わりなさいと変化を促すけども変化を患者さんに求めるのは裏を返せばありのままの自分ではだめですよというメッセージにもなりかねません。使いながらも来ているという事に治療を続けているこのことが”進歩だよね”という事を大事にしています。治療のアウトは断薬ではありません。治療の継続率の高さです。例えば我々の病院でランダムにSMARPPに繋げた群と診察だけの郡との比較を行った場合の治療の継続率はこんなにいも違います。(数値読み取れず)プログラムに参加しながら自助グループやダルクやMACなどの医療外の施設に繋げるのも大事です。我々の研究ではSMARPPに参加した方が自助グループやダルクやMACなどの社会資源に繋がりやすいという事がわかっています。なぜならばグループ療法の際にファシリテーターは医療機関の専門職がやっていますが副ファシリテーターですね。それはダルクとかN.Aの回復者とかにお願いしてるんです。そして一番大事にしていることは、プログラムをやっていいる時間ではありません。プログラム前後の雑談の時間なんですよ。そこで仲良くなって、『今日ミーティングに一緒に行こうか』という風な話になっていくんです。直ちにそうならないにしても、時々ダルクでやっているサーフィンとかスノーボードとかハイキングとかに参加して一緒に遊ぶようになるんですよ。一緒に遊ぶ中であるときスリップした時にダルクの人とかN.Aの仲間に相談の連絡をしたりしてるんですよ。何を言いたいかというとプログラムの場が情報の交差点、クロスロードになっていてそこに繋がる事で様々な人と出会って繋がることができる。その場所を提供するのが我々専門職役割りだと思っているのです。さきほど私は依存症に治療法どんなプログラムでもそれほど治療成績に変わりはないという事を言いました。でもそれはその通りなんだけど、誰が行うかによって治療成績が全然違うんですよ。どのような人が行うのが治療成績が良いのか、例えば医師免許を持っているだとか公認心理士の資格があるだとか博士号の資格があるだとかPSWの資格があるだとか、全く関係ないという事が分かっています。そうではなくて、今もうグダグダで全然止まらない薬物依存症の人達。今はこんな状態だけどもそういう人達が大化けする。そんな楽観的なポジティブな考え方を持ってる援助者が治療成績がめちゃめちゃ良いことが分かっているんですよ。これとても大事ですよね。ネガティブなコイツだめだろうという人はダメだといいうことなんです。ただ医療機関に勤めていると依存症の患者さん達の人生の中で一番最低点の時しか会ってない訳ですよね。グダグダで悪態ついて嘘つきだしそこしか見てないのに楽観的にポジティブになんてなれないですよね。じゃ、支援者が楽観的になるにはどうしたら良いか。やっぱり回復者と会う事が大切なんですよ。だからこそダルクの開催しているフォーラムに参加したりあるいはN.Aのオープンスピーカーに行ったり自助グループの回復者と会う。あるいはSMARPPに来てもらっている副司会者としてきてもらっているダルクの回復者とのコミュニケーションの頻度を増やしていく事が我々自身が援助者として治療機能を高める事にも繋がっていく。SMARPPは各地で広がっている訳なんですけども、それだけでは十分とは言えないなとも思っています。SMARPPに繋がらずに薬が止まらない人も沢山いるなとも思っています。そこを助ける為に我々が2017年からはじめている事があります。皆さんの中にご承知の方がいるか分かりませんが、2016年から刑の一部執行猶予が始まっています。どういいう制度かというと覚醒剤取締法違反で捕まると一回目は全部執行猶予なのですが、執行猶予中にもう一回捕まってしまうと2回の刑罰がどっと集まってきて大体3年くらい刑務所に入らなければならなくなるんです。大体初回は長いんですね。そして、仮釈放とか出てこればまだいんですが満期で出てくると大体出た直後に再使用する事が分かっています。刑務所にいてすっかり薬の事なんか忘れて治ったと思って油断して出てくると使っちゃう訳です。ほとんど刑務所なんかは役に立たない。ところが刑の一部執行委猶予が始まると一時的に刑務所にいる時間が短くなる。その代わり早めにでれるんだけどその間2年くらいは保護観察所に出頭して保護観察所の面会と尿検査とそれからSMARPPをベースにしたグループ療法に参加するというのが始まりました。これによって刑務所出た直後の再使用は防げるようになりました。でもこれだけでOKとは言えませんよね。やっぱリ刑務所を出た直後の後に次に危ないのは保護観が終わった直後なんですよ。どこかに閉じ込めて物理的に薬とのアクセスを絶ってあるいは保護観察という司法のプレッシャーの中で辞めさせることをずーっとやり続けるのはこれは人権侵害ですよね。でも依存症というのは糖尿病と同じように再発を繰り返す慢性疾患であって生涯をかけてアフターケアが必要なんですよ。そうすると保護観察終わった後の任意の自分の意志でつながる地域の保健医療福祉的社会資源に繋がる必要がある訳ですよね。でも繋がれって言われても刑務所で2年間プログラムを受けて保護観察所で2年続けて4年経ってるんですよ。その間ガンガン再使用していたのならば本人も問題意識があるでしょうけど再使用が全くなかった場合今更病院とかダルクとか行く気持ちになれないんですよね。そこで我々は2017年の3月からボイスブリッジズプロジェクトというのをやっています。薬物の問題を抱えて刑務所を出た直後、保護観察所に繋がった時に”われわれあるサービスをやっているのに参加しませんか”。元々は調査で薬物の問題を抱えて地域に出た方たち、どんな問題を抱えた人が再使用していまうのか?どんなサービスがあれば再使用しないのかを調べるための追跡調査を始めたんですね。

 

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まだまだ続きますが疲れたので一旦ここまで。SMARPPがどんなものかはだいたい伝わったでしょうか?そうであれば嬉しいです。

 

ではまた!