こんにちは。


さて、今回は、「近所にいる人は」について、お話します。

タイトルだけでは、よく分からないと思いますので、さっそく具体的なお話に入っていきます。

ニュースなどで凶悪事件が発生すると、犯人の住んでいる家の近所にいる人がインタビューされるシーンが流れることがあります。

・ご近所の人は…

   「普段は大人しい感じの人で、こんな事件を起こすとは思っていませんでした。びっくりです」

   「あまり見かけることはなかったです」

   「いつも挨拶してくれる良い方でしたよ」

   「普段何をされている方か分からなかったです」

という感じで犯人に対する印象を述べるシーンの報道がなされます。


しかしながら、この場面、当該事件とどう関係があるのかよく分かりません。近所付き合いと犯した罪に関連性は低く、因果関係も見い出せません。また、近所といってもどの範囲を指しているのかも明確ではありません。さらに、何人にインタビューして、何人がマイナスなイメージの発言をして、何人分を放送しているのかも分かりません。

みなさんも想像してもらいたいのですが、例えばお隣の家の人、そのまた隣の家の人の生活様式や仕事内容、隅々までご存知ですか?普段から見かけないからといって、不安に思いますか?何の仕事をしているか分からなければ、仕事内容を突き止めようとしますか?

というわけで、あのような報道は、ある意味メディアの印象操作と言えます。「こんな危険なことをしたのだから、危険な人物ということにしたい」、「やむを得ず犯罪してしまったから、同情してあげたい」という印象操作は、第4の権力とも言われるマスメディアを通せばすぐに作り出すことができます。近所にいる人がそういうのであれば、きっとそういう人なんだろうというイメージは、たった数名へのインタビューでできあがるものです。

03 ネットのコメントでも書き記しましたが、人は、嫌なことがことが起こったりすると、無意識のうちに因果関係を探し出し、その原因を排除しようとする傾向にあります。異常な犯罪が何の理由もなく行われたりすると、その状況への不安に耐えられず、なんとか原因を特定し、安心を得ようとしたいからです。だからこそ、全く事件と関係のない近所の人からみた犯人の印象も、とりあえず視聴者を安心させるための材料になるのです。

「こういう人は自分の近所にはいないな。だから私の近隣は安心だ」という具合でしょうか。しかし、本当にそれは安心材料なのでしょうか。近隣のことなんて基本的にほとんど知りません、だって普通なら尋ねられることもないのだから、気にしないでしょう…。

ダイエット食品や美容器の商品紹介のCMで画面の端に「※個人の感想です」と書かれているように、近所の人のインタビューも個人の感想という注釈を打ってもらいたいですね。

というか、そもそもあのインタビュー自体不要だと思います。