中国には2年ぶりの訪問となった。 私は2008年9月から北京で3ケ月、翌年9月から山東省濰坊市で1年3ケ月、日本語教師として教壇に立った。
その時の教え子や同僚教師などとの2年ぶり2回目の再会の旅である。
北京での教え子は現在日本に留学中で中国には一人もいないが、濰坊市の経済貿易学院(3年生大学)の教え子が山東省内に数多くいる。しかし、日程も訪問地も限られているため、会うのも日頃便りを交わしているような相手、つまりは私のお気に入りに限らざるを得ず、教え子と教師仲間など20人ほどとの再会であった。
今回日程は8日間(前回2013年は7日)であった。訪問地は前回北京-濰坊-烟台-青島であったが、今回は全く逆のコースを辿った。中国内は全て新幹線で移動したが、山東省内を長距離バスで移動した前回に比べて格段に便利になった。2年の間に新幹線網が発達した結果なのだが、これまでも中国の新幹線を7,8回利用しているが快適だし運行時刻も実に正確であった。
そして空港でも新幹線駅でもそれぞれ教え子が出迎えや見送りをしてくれた。初めての土地ではないというものの、言葉は不自由な私には心強い限りであった。出迎えの時は旅客出口で待っている教え子がいち早く私を見つけて大きく手を振り、出口を出たところで人前憚らず飛びついて来る。見送りの時や会って別れる時もハグを交わしてサヨナラをする。これはもう教え子との間では半ば”お約束事”になっていて、 彼女らが日本に来た時でも同じであった。多分日本では「何だ、このジジイは」と思われたことだろうが、中国では他人のことは余り気にしないようだ。
日本に帰国後、私が利用しているテンセントQQという中国のSNSの投稿サイトを覗くと3人が私と会った時の写真を添えて投稿していた。そしてそれには今回会えなかった教え子から「会えなくて残念」というような書き込みがしてあった。私ももう少し滞在日数が欲しいところだが、年金生活とは言え結構決まった用事も多いので、こちらも残念な思いをしているのである。

左から① いよいよ山東省青島空港に着陸②新設なった新幹線駅③時速304kmの電光掲示④見送りを受けて北京を発つ