そばにいないこと | Forest

Forest

なんか詩とか描いてます

あの人にとって【幸せ】の失われた日

 

そばにいないこと

それは無力なんだ

 

 

以来、あの人には新たなる別の形の幸せが

 

現れては消え

消えては現れ

 

その一つ一つが掛け替えがなく

 

その一つ一つが失われていく時に

 

私はそばにいない

 

 

言葉の森に住む私は

言葉の限界など

とうに知り尽くしていて

 

言葉の森に住む私は

言葉の限界を

勝手に決めつけていて

 

 

私の紡ぎ出した

重さを持たない言葉など

 

あの人にかけるべくもなく

 

 

ただ、あの人の探す【周波数】を頼りに

距離を偽りに縮めては

 

ただ、冷たく凍るあの人の

背中に手をおいて

 

じっとそばにいる

黙ってそばにいる

 

そんなことしか出来ない

 

 

もう、遠い昔・・・

あの人にとって【幸せ】の失われた日

 

繰り返し、毎年訪れる

喪失の祈念日

 

 

 

そばにいないこと

それは無力なんだ

 

 

きっと生涯忘れることはない

あの人にとって、そんな日

 

ヒトリジャナイヨ