ずっと
夢でした
サウンドコンシャス
私の森から千切った言の葉を
いつか選んでもらえることが。
いつかあなたの声で詩ってもらえることが
でも、
長く夢は夢のままでした。
私には字がかけないから
はがきが、手紙が作れなかったの。
今みたいにGMailなんて便利なものがなかったから
メールが出せなかったの。
だから
長く夢は夢のままでした。
私の収入
そんなものはなかったから
パトロンになんてなれなかった。
だから
長く夢は夢のままでした。
でも、
友人が…
友人も苦しい中、余裕がない中
それでもパトロンを奢ってくれたことで
夢への架け橋が
叶わないと思った夢への架け橋が
眼の前に現れました。
でも、現実は甘くなかったの。
私の森から千切った言の葉は
一度も選ばれることはなかったの。
毎月が必死だった。
選ばれたい
たった一つの欲求を叶えるため。
毎月が、毎日が必死だった。
選ばれなくても、
あの二人は心で受け止めていてくれる
決して無碍にされたんじゃない
そんなのは知ってる。
でも、自分の力で築いたわけではない
夢への架け橋は
いつ消えるかもわからなく
ちょっとでも私の言葉を
少しでも私の爪痕を
私を!
私を選んでもらおうと、
必死だった。
作風は試行錯誤した。
たくさん作品を書いた。
ちょっとでも読みやすくしようと心がけた
毎月何通もメールを出した。
必ず読んではくれる。
心では受け止めてくれている。
決して無碍に突き放されたのではない…
そんなのわかってる
だったら私を選んでよ!!
ずっと心で叫んでた。
いつか途切れるかもしれない夢への架け橋が
いつか消えてしまうかもしれない夢への架け橋が
本当に消えてしまう前に
私を選んで!!
そう思ってた。
そして
夢への架け橋が
本当に消えてなくなると知ったとき、
その事実が私を狂わせた。
振り返ってみて思ったよ。
一日に何通メールを出しただろう。
何回、明け方までメールを書いただろう。
これが最後
この事実に狂わされた私には
絶望感に掻き立てられながら
メールを書くしかなかった。…し
いつかその絶望感に
メールを書く手も止まった。
刻、一刻と最後の日が近づく中、
それでも私にできることは
やっぱり、メールを書くことだけだった。
これが最後
私を選んでもらう最後。
崩れ落ちかかる心を
その焦燥感がつなぎとめた。
「それではまたね。またね。
またね。
これがブンGに送る最後のサウンドコンシャス」
最後の一通。
これを送るまで
きっと私は狂い続けた。
計20作品
新しい作品から
8年も前に書いたお気に入りの作品まで
なんとか選んでもらおうと、
必死な、ずるいコメントまでつけた。
放送の始まる
30分前から
パソコンの前に待機した。
番組は楽しかった。
本当に楽しかった。
途中見ていない時期があったから、
イベントなんかの話がすべて理解できたわけじゃない
でも、楽しそうに話す
ペアルックの二人を見るのは
普通に楽しかった。
番組の時間延長が決まったとき、
すごく嬉しかった
このまま終わらなければいいのに。
このまま「あの時間」が来なければいいのに
そう思ってた。
けど。
延長の時間がまだたくさん残っているのに
とうとう「その時間」は来た。
正直怖かった。
あ。この人は前に読まれたことのある人。
あ。この人はよく名前の聞く人。
そして、何故か時間がたっぷりとあるはずなのに、
作品ではなく、名前だけの紹介が始まった
忘れていた絶望感が降りてきた。
毎月感じていた絶望感の
大きく育ったものが
降りてきた。
予想通りの結果が
繰り返される
そう思った。
今回もまた
選ばれない
そう思った。
最後の最後も
選ばれない
そう思った。
『そして』
この『て』の音が強く聞こえたのは
私だけじゃなかった。
その、少しだけ強い
『そして』
の後に
私の夢が
つながったんだ。
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※コメント
こんなの送ったって時間の都合で絶対読まれない(笑)
私の21通目
私の20通のメールの
「戦い(笑)」は
なんと最初に送った一通目が
何故か報われて
そして、姉様方は
私の思い…
といえば聞こえがいいけど、
「選ばれたい」
私の我儘な欲求を受け入れてくれました。
そう。
すべてが報われました。
そして、温かい弾幕が
その喜びをさらに彩ってくれました。
私の作品を読んだ後、
マリ姉様が
かお姉様と二人で伝えてくれた言葉、
今はまだ、私には
「お叱り」にしか聞こえない馬鹿者です。
きっといつか、
どこかのタイミングで
「サウンドコンシャス」と、いう名のコーナーが
復活したら
きっとまた私は
姉様方の伝えてくれた言葉を胸に
それでもやっぱり「選ばれたい」と
狂ったようにメールを出すでしょう。
私を選んでよ!
私を選んでよ!!
私を選んでよ!!!
そう心の中で叫びながら。
なぜって。
それは、
ここがオシイレの中だから。
姉様方の伝えてくれた言葉を
私は
姉様方の伝えてくれた言葉を胸に
きっと全てを心の中では理解したまま
それでもなお
「私を選んでもらう」
まるで恋心のように
狂ったメールを送り続けるのでしょうね。
全てが
全てが終わった後、
真っ暗な画面に
いつまでも弾幕が流れる中
私は
私達は
ずっとその光景を見ていたのでした。