悲しみの歌が聞こえる | Forest

Forest

なんか詩とか描いてます

赤と白と青

口ずさまれる悲しい歌


そこで起きてしまったことは

認めることはできない。
許すことはできない。

そこで殺されてしまった人は

ただそこにいただけの人で

殺されてしまう理由なんてなかった。


世界に広がる悲しみが

日々

テレビで
ラジオで
ネットで

伝え聞かされる。



白い世界のあなたへ
白い仮面のあなたへ

今回のことは
今回のことも

許すことなんてできない

わかってるし
異論はないよ。


でも


いま

彼の地へと押し寄せる難民たちのどのくらいが
彼の地へと行くこともかなわないどのくらいが


世界が投げ落とした爆弾で

家を

家族を

友人を

仕事を

手を

足を

命を

安息を

奪われたもの達だろう

怖い国と恐い世界の板挟みになった者達だろう



彼らがやったという話じゃない

もう・・・・・

どちらかがどちらを
根絶やしにしてしまう前に
どちらもがどちらも

もう終わりにしようよって話なのに。


もうあんな
悲しい歌を歌はなくていいようにしようよって話




なのに。


世界の遺産とされたものを砕くのと

預言者を笑う行為


何が違うの?




哀悼の意を表す人たち


気持ちはわかるよ。
その気持ちに茶々を入れるつもりはない

でも。
だから。

あなたのそばにいる人たちの
あなたと違う神のそばにいる人たちの


心のよりどころを嗤ってはいけない


悲しみに包まれた焼かれた国の歌を
おかしな替え歌にされたくないように


あなたも

あなたのそばにいる人たちの

心のよりどころを嗤ってはいけない




報復が報復を呼ぶ

悲しい輪廻



狭い地球の上で

腕を

足を

突っ張りあって
遠のけあって


殴りあって
殺しあって。


白い仮面のあなたへ
白い世界のあなたへ


あなたへ


その白い仮面が
その白い顔が


自分の顔こそが

白いと

言い合ってるうちに

あなたも
あなたも

あなたも

あいつの血で
自分の血で

真っ赤に染まるまで


もう、せいぜいやりあってるがいいわ


最後の一人になるまで。



ねぇ