政府やスポンサー企業とは一線を画した独自の立場を放送法によって保証されており、公正中立な報道番組が作れます。その前提があるからこそ、国民、視聴者からの信頼は高く、社会的影響力も強いのです。
そのNHKが、社会的意義を忘れ、アベ政権の「支配下」に置かれている現状に対し、私は、具体例を交えながら痛烈に批判してきました。
その思いは、NHK・OBたちも同じだったようです
日刊ゲンダイ(9月22日)
元NHK永田浩三氏 「安倍政権の局支配が着実に進んでいる」
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/153502
引用・要約します~
●『クローズアップ現代』のプロデューサーとして菊池寛賞、芸術祭賞などを総ナメした永田浩三氏。”安倍首相の圧力”とされるあの「番組改変事件」の後にNHKを去った。
その永田氏をはじめ、NHKのOB、1527人が、「籾井会長辞任要求」の署名をNHKに突きつけた。
永田:
「このままでは、安倍政権の”NHK支配”が進んでしまう。何とか歯止めを掛けたい」という切なる思いからです。
OB会・「放送を語る会」では、NHKの番組を精緻にチェックしており、視聴者から批判の多かった「集団的自衛権」に関するニュースを検証しました。
すると、政府・与党側の主張時間・114分に対し、反論側は77秒。つまり、「100対1」という異常さでした。
昨年、安倍首相と懇意の経営委員4人がNHKに送り込まれ、「政府が右といえば右」と公言する籾井会長が就任しました。彼は、批判が続出しても辞任しないどころか、その後の人事で、自分に擦り寄る管理職を重用している。
今回の安倍内閣改造でも、高市早苗総務大臣(NHK担当)は、「領土問題をNHK国際放送で伝えてもらう」と発言しましたが、これは「NHK支配」が着実に進んでいる危険なサインです。
NHKの現役職員には、「言論の自由がない」のです。
朝日新聞では、池上彰の件で、現役記者から批判の声が挙がりましたが、NHKには自由に発言できる制度はない。
堀潤氏が、NHKの原発報道を批判し、結果的にアナウンサーを辞めることになりました。
NHKでは広報の了解なしでは、職員が個別取材を受けることも、市民活動に参加することも許されていないのです。
かつて、水俣病事件では、市民運動の先頭にNHK職員が立っていた事もありますが、当時に比べ、今は非常に息苦しくなっています。
NHKは、”戦争の旗振り役”をした反省から戦後出直しましたが、”政府のご機嫌伺い”という上層部の体質は残りました。
70年代のロッキード事件で、NHK会長が田中角栄元首相と面談した際には、職員が一斉に反発し、137万人の署名を集めました。
このように、現場は上層部に対して意思表明し、上層部も現場を尊重してきたのです。
その構造が崩れたのが、01年の「番組改変事件」でした。
●慰安婦問題を取り扱った『戦争をどう裁くか』という番組の総括プロデューサーが永田氏だった。
永田:
上の命令で、放送直前に番組内容が劇的に変わりました。
この時、NHK幹部は、今の安倍総理らに会い、その足で現場に戻って”改変”の指示を出した。
NHKは、「自主的に変えた」と言いますが、外形的には、「政治家に放送前に会って意見を聞いた直後、決まっていた番組の骨格を大幅に変える」という手荒なことが行われたのです。
真相は不明ですが、これを「自主的」というのは無理で、「政治介入」と考えるのが自然です。
放送前日、当時の伊東律子番組制作局長は、「日本の前途と歴史教育を考える若手議員の会」が編さんした「歴史教科書への疑問」という本を開き、「言ってきたのはこの人たちよ」と告げました。そこには安倍氏らの名前がありました。
●NHKは、この番組改変事件後、13年以上も慰安婦関連番組を作っていない。番組制作の自由も失われたのか?
永田:
90年代、NHKは慰安婦問題の番組を何本も放送しました。
慰安婦問題を知る人の間では、吉田証言のズサンさは知れ渡っており、NHK番組でも吉田証言を全く取り扱っていません。
今、朝日を批判する人は、「あの報道で日本が辱められた」と主張していますが、当時すでに吉田証言を重視する専門家はいませんでした。
NHKの慰安婦関連番組を再放送すれば、それはすぐに分かります。
●NHKは、この署名で変わるのか?
永田:
籾井会長は「慰安婦関連番組は流さない」方針かもしれません。
現場も「自粛」を続けるかもしれません。
しかし、それでは多用な番組を制作するという「公共放送の責務の放棄」です。
NHKの機能不全は、国民に不利益をもたらします。
今回の署名で会長辞任はなくとも、経営陣は無視できないはず。
我々OBは、「現役職員になんとか踏ん張って欲しい」という切なる思いを署名に込め、エールを送っているのです。
~~~~~引用・要約終わり
どうでしょう?
元NHK局員の証言は、非常に説得力がありますね。
かつて、筆者(オオクニヌシ)に対し、「NHK嫌いなのだろう」、「へそ曲がりなやつだ」などの批判がありました。
しかし、NHK・OBの方々も同様の認識をお持ちのようです。
公共放送・NHKが政府に支配されることは、
「国民に不利益をもたらす」のです。
政府がメディアを支配するのは、「ナチスの手法」です。
参照:
・ゲッペルスの手法
・やっぱ「変だよ!」 NHK
権力を監視するメディアやジャーナリストが権力に擦り寄れば、どのような悲劇が起こるかは、歴史が証明しています。
NHK局員たちよ!
先人たちの悲痛な声をしっかり聞け!
そして、悔い改めよ!(`・ω・´)
私たち視聴者も、NHKを厳しく監視していく必要があります。
二度と悲劇を繰り返さないために。