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国債発行は貨幣発行

From 岡田磨左英(中小企業診断士)

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日銀の資金循環統計が出ました。24年3月末現在の経済主体別の金融資産と金融負債がどうなっているかという統計です。これを見ている人はあまりいないでしょう。表も色々ありどれをどう見て良いかわかりにくいからです。分かりにくいように作っているのでしょうか?(笑)

それをみると総資産の総計がついに一京円を超えました。財政破綻論者は政府の金融負債額1,443兆円だけを取り上げ、なぜか国民一人当たりで割り、「国民一人当たり1,200万円以上の借金で大変だ」というプロパガンダを宣伝するのでしょう。

誰かが負債を増やさないと他の誰かの資産は増えません。この原則が日本経済新聞も分からないのでしょう。分かっていても財務省が怖くて書けないのか。(笑)

私は国債を持っていますが、私(国民)の負債ではありませんから。私の金融資産です。ここでおかしいと思わないかな。

政府が、国民一人当たり特別定額給付金10万円を支給すると、各経済主体の仕訳はどうなるか。(政府)日銀当座預金12兆円/国債12兆円 (家計)銀行預金12兆円/(銀行)銀行預金12兆円 (銀行)日銀当座預金12兆円/(政府)日銀当座預金12兆円

まとめると(家計)銀行預金12兆円/(政府)国債12兆円
     (銀行)日銀当座預金12兆円/(銀行)銀行預金12兆円

あら不思議!国債発行して財政支出すると家計の銀行預金が増えるのね。当たり前ですが。国家全体のバランスシートは倍の24兆円分、資産も負債も増えます。

この家計に支給された銀行預金が次の支出を生み、誰かの所得を増やし、所得を増やした人は次の支出を生み、と経済連関していくのです。

つまり国債発行は貨幣発行なのです。分かりましたか?日本経済新聞社様。
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岡田磨左英(中小企業診断士)