駅の駐車場に猫ちゃんがいる
初めて会った時、夜も更けた駐車場の角から
私を見ていた
その姿があまりに可愛くて
あまりに弱々しくて…たまらなくなって
思わず駅のコンビニに走り
カニカマを買ってほぐして置いた
野良の子猫は怯えていたけど
恐る恐る、近づいて来て及び腰で
一生懸命食べてた
毛並みも綺麗で、可愛い顔してるから
きっと誰かが連れて帰ってくれるに違いない
そう祈るような気持ちで
後ろ髪を強烈に引かれながら
クルマを出して家に帰った
数ヶ月経った昨夜
あの子はもう居ないよね…でももしかしたら
そんな事想いながら駐車場に車を入れた
いたっ‼︎
暗い駐車場の隅に寝ている
遠くから見てもあの子と判る
予約した新幹線まで余り時間も無いのに
またコンビニに走った
何だか泣けて来た、
誰かの家で幸せに暮らしてる
そうであったら良いのにと思ってたから
急いで車に戻り、車の陰から呼んでみた
すると、遠くから走って来た
お腹空いてたんだね
とても痩せてるね
連れて帰りたいけど、出来ないの
胸が張り裂けそうになりながら改札を通り
新幹線のホームで泣いた
出張先のホテルに着いても
どうしても、猫ちゃんが気になって
眠れなくて…
どうにか飼えないかと考えてみた
でも…
野良は本当に不幸なのかな?
私の勝手な思い込みかもしれない
もしかしたら自由に生きてる事が幸せかも
痩せてたけど、誰かがご飯上げてるから
あの駐車場にまだいたのかもしれない
そんな自分を慰める言い訳を並べ立て
どうにか眠りについた
だけど、翌日、駅に戻って
そこにもし猫ちゃん居たら
連れて帰ろうかなとも朦朧としながら思った
動物への想い入れの強さは治らない
子供のころと同じ
野良犬を連れて帰っては母に叱られたな
今は自分の中に子供の頃と同じ私と
そんな私を叱る母が居る
大人の私も母に同意して
子供の私は泣いている…
いくつになっても、子供の私は子供のまま


