「今日の漫才」 ~ココロに効くかもしれない漫才~

「今日の漫才」 ~ココロに効くかもしれない漫才~

一日の終わりを、あなたは何で締めくくりますか?

スウィーツ? お酒? ツイッター?それとも・・・

たとえば一本の漫才で、

楽しかったこともイヤなことも、全部ひっくるめてリセットしてみませんか?

漫才カウンセラーによる、ストレス解消応援ブログです。

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仕事をしていると、失敗する可能性ばかりをくよくよと考えてしまう・・・

そんな「負のスパイラル」に入ってしまうこともあると思う。

その時とても重要なのは

「自分が負のスパイラルに入った」と自覚すること
だったりする。


仕事上、何か強いストレスが発生しても

ある時期までは「抵抗期」という、

自律神経の抵抗力が高まりストレスに立ち向うことのできる期間
がある。

この時は、気力充満、むしろ「充実した毎日」を実感する。

しかし、ストレス過剰が続くと

「抵抗期」を超えて「疲はい期」に突入する。

「疲はい期」には自律神経の抵抗力は下がり、不安感に包まれ

いかんせん「ストレスに抵抗しよう」という気力が出ない。


「疲はい期」に入ったことに自覚がないと

「不安が不安を呼び、さらにそんな状態の自分に悩む」負のスパイラルに入る。


ブラックマヨネーズの漫才のひとつのパターンは、

「不安の負のスパイラル」に入った「考えすぎ男」吉田

相方の不安を払拭するために気合いでぶつかっていく小杉の物語。

これは、一見、性格の違うふたりの男のぶつかりあいだが

実は「一人の人間のココロの中」で

いつも起きている物語
だったりする。


人は、何か不安を抱えた時、

ココロの中にいる「不安に悩む吉田」と「不安と戦う小杉」をぶつけあう。


ココロの中にまだ「小杉」がいる状態ならば、それは「抵抗期」。

ブラマヨの漫才同様に絶対に逃げない「小杉」が不安と戦ってくれるから、安心だ。

ブラマヨの漫才も、(たとえどんな不利な状況に立たされても)小杉が

逃げずに吉田(の不安)とぶつかり続けるから楽しい。

それはまさに「抵抗期」特有の充実感に近い。


でも、もし「小杉」不在で「吉田」だけ・・・

という精神状態
ならば

それは不安が不安を呼ぶ「疲はい期」かもしれない。

ストレスと真正面から戦うのをやめてもいいタイミング

・・・という重要なサインを、あなたのココロが発信している。


その時、ストレスと戦わないやり方は多種多様だが

そのやり方いかんよりも

まずは、自分の中に「小杉」がいなくなった緊急事態に

早く気づくことがとても大事なのだ。


アンガールズに続き、漫才というよりも「漫才コント」なネタ。

どの職場にも

「空気を読まないおじさん」がいる
と思う。(私の職場にもいる)


バブル入社世代か、そのさらに上の世代か・・・

「あまり考えずにモノを言う」自由なプレーを

それなりの役職に就いた上で展開する
から

「タチが悪いなあ」「ウザいなあ」と部下から思われたりするのが常だ。


特に空気を読むのがウマい00年代以降入社の若手からしたら

「ウザい」だけでなく

「なんて自由なんだろう」・・・と

ある種の羨望のまなざしで見つめざるを得ない存在かもしれない。


そんな「自由なおじさん」に毅然と立ち向う孤高のファイター

それが、アンタッチャブル柴田である。


様々なネタで徹底的に「自由なおじさん」に扮するザキヤマに対し

(たとえそれが「ぬかにクギ」であろうと)激しいツッコミを連打する柴田。

「自由なおじさん」ザキヤマに

致命的なダメージを与えることはないけれど

柴田扮する「常識人」は、ツッコミせずには腹が収まらない


アンタッチャブルの漫才コントが伝える真理(あえて「真理」と言いたい)

それは「自由なおじさん」の多くはツッコミしてもビクともしない・・・

ということだ。

なぜなら「自由なおじさん」は

周りの「怒っている空気」など、一切読もうとしないからだ。


だから、もし、あなたが、あなたの周りにいる「自由なおじさん」に

ツッコミを我慢してストレスを溜めている
としたら、

その我慢はもう必要ないかもしれない。


柴田のようにツッコミをすれば、あなたのストレスは少しだけ晴れ

一方の「自由なおじさん」はザキヤマのように嬉々とし

職場は笑いに包まれる ・・・

そんな想定外の奇跡が起こりうることを、アンタッチャブルは教えてくれる。


「今日の漫才」・・・といいながらコントの紹介。

会社では、即戦力であることや、結果を出すことが

年齢を問わず求められるようになった。

そんな中で、自信を持って仕事を仕切ったり

受け答えをしたりすると、とても見栄えがいい
わけだけれど

みんながみんな、

ある種の「島田紳助」のように

いつもスーツでビシっとキメて、バリバリできるわけじゃない。



自分の本当に好きなことや興味のあることには

自信を持ってふるまうことはできるけれど

例えば、初めての職場や慣れない仕事において

自信を持ってふるまうなんて、なかなか難しい。


ついつい、うつむいてしまったり、黙ってしまったり

わかったフリをして「ひきつり笑顔」になってしまったり。


アンガールズのコントには

田中が演じる、おどおどした「自信のない人」がよく登場する。

自分の興味のあることになると

途端にテンションがあがったり

自信を持ったキャラに豹変してしまう

でも「ふだんはおどおどした挙動不審な人」。


それがなぜか「ちょっと気持ち悪いけれどカワイイ」・・・

「キモカワイイ」と言われるキャラ
だったりする。


田中のキャラクターが「ただキモい」だけでなく「カワイイ」のは

きっと、それが「人間らしいから」だと思う。

そこに、誰もが胸に思い当たる「自信のない人」のリアルな姿があるから

人間らしくて、ちょっと愛らしくて、カワイイのだろう。


あの自信に満ち溢れて見えた「島田紳助」だって

色々な問題を抱えていたわけで

自信満々に見える人ですら、その内実は「生きづらさ」で満ちている。

だから、無理に「自信のある人」にならなくてもいいと思う。

「自信のない人」のほうが、カワイイときもある。



何かココロのモヤモヤだったり本当の気持ちをガマンしながら

ただひたすら黙々と、あるいは笑顔で仕事に励む・・・

そんな人は少なくないだろう。(サービス業に就く私もそのひとり)



でも「本当の気持ちを職場で爆発させることはできないよ!」

とフツウの人は思ってしまうわけで、だからこそストレスが溜まっていく。


そこへ行くと「本当の気持ちを職場で爆発させてしまう」ネタをやらせたら、

フットボールアワー岩尾ほどハマる芸人はいない。

M-1グランプリで演じた、いわゆる「SMタクシー」や、

その設定違い「SM美容室」。

寡黙なタクシー運転手や、笑顔をふりまくスタイリストといった

「精神抑圧されたサービス業につく男(女)」が、

そのココロの奥にしまった本当の気持ち(SM癖)を爆発させる




この一連のネタは、ただ面白いだけでなく、

見る人に「ああやってキレることができたら、スカっとするだろうな」

ある種の憧れの気持ちを抱かせるから、心に残るのだと思う。

例えばそれは、
リュック・ベッソンの映画「TAXi」に登場するスピード狂のタクシー運転手だったり、

例えばそれは、
「天才バカボン」で拳銃乱射する(今ではありえない!)おまわりさん・・・

例を挙げるまでもなく、
そうしたストレス解消コンテンツは今も昔も人気だ。


「本当の気持ちを職場で爆発させたいけど、できない人」は、

まずはフットボールアワー岩尾を思い出しながら

空想でキレる練習をしてもいいだろう。

それだけで、スッキリする人もいると思う。(私もだいたいコレでスッキリする)

カウンセリングでいうところの「(現実)逃避」行為だが、

「逃避」は立派なストレス解消法だ。

人生、何も、全てのストレス要因を解決する必要はない。