(第181回)ジューン・マリー
6月といえばジューン・ブライド。ということで、昔ビデオ撮影の仕事で結婚披露宴を撮りにいった頃のエピソード集…。
○ 泣き虫さん…
新婦友人代表の女性がスピーチを始めた。しかし…
「私と新婦であるユキは、幼稚園の頃からの親友で…」
といっていきなり号泣しはじめた。その後、原稿を見ながら必死に何か喋ろうとしていたが、しゃっくりと鼻水と、咳と嗚咽で何をいっているのかさっぱり分からなかった。そんな調子で5分近くもマイクの前に立っていたが、結局ちゃんと聞き取れたのは最初の5秒のみであった…。
○ もといさん…
次は新郎の同僚がスピーチ。極度の緊張からか、いい間違えのオンパレード。その度に「もとい…」「もとい…」という言葉を使った。3分ほどのスピーチ内でおそらく三十回以上「もとい」といったと思う。雰囲気的にはこんな感じであった。
「え~、あの~僕の…もとい…わたくしの、え~、同窓…もとい、あの~、同僚である、え~…新婦の、もとい…新郎のえ~、あの~、た、た、え~タクヤくんは…もとい、え~」
結局そのスピーチを聞いた人は、「え~」と「あの~」と「もとい」しか頭に残らなかった…。
○ オンチさん…
披露宴後半でカラオケタイム、よくあるパターン。登場したのは3才、5才、7才くらいのそばかすが可愛らしい三姉妹ちゃん。歌ったのはスマップの『世界に一つだけの花』…いい歌である。
でもでも…とってもオンチであった。三人が三人ともオンチで、オンチのハーモニーのようになり、原曲がまったく分からないほどであった。しかし観客は爆笑、予想以上に盛り上がったという点では、まさにオンリー・ワンの歌だったかも…。
○ カブリさん…
さて、先のオンチ三姉妹の次に登場したのは、酔っぱらって顔が真っ赤な若い青年。
「あの~、思いっきりカブってしまいましたが、これしか練習して来なかったんで…」
と恥ずかしそうに歌い始めたのが『世界に一つだけの花』。しかも、先のオンチ軍団に音感を狂わされたのか、この人も音はずしまくり。失笑の嵐…。
○ 続カブリさん…
さて歌の時間、最後に登場したのはダンディーな中年さん、ギターの弾き語りである。しかも別室で衣装まで着替えてバッチリ決めてきた。舞台が暗くなり、スポットライトが当たり、低く渋みのある声がマイクのエコーに響く。
「今日は、二人の門出にぴったりの曲を用意してきました。
聴いて下さい…『世界に一つだけの花』…」
そう、この人は別室で準備していたため、その日に何回その曲が歌われたか知らないのである。本人はいたって真面目なので客は笑うわけにもいかず、異様な雰囲気に…。その気配に怖じ気づいたか、ダンディーな彼はギターコードを間違え、音程を外し、途中で歌詞まで忘れてしまい、これまたさんざんな歌となったのであった…。
まぁ、結婚披露宴ではいろいろあるもんですが、思い出はいつもキレイだッ…それだけではお腹がすくけどね(笑)
2009年6月1日号掲載

JUDY AND MARY 1992~2001
日本のロックバンド。代表曲に「そばかす」など。
| 追記・・・いくつかの披露宴のエピソードをまとめてみました。曲が三組かぶった時は会場の皆が笑っていました。ちなみに「思い出はいつもキレイだッ…それだけではお腹がすくけどね」という意味不明の最終文はジュディマリの『そばかす』の歌詞のパロディです。 |
| そばかす (1996/02/19) JUDY AND MARY 商品詳細を見る |