今日、とある縁で知り合い、
２年前に死去したアメリカ人友人の遺品（いひん）が届きました。

思い出すたびに、涙がでそうです－。

一昨年の夏、心臓発作で亡くなりました。

肥満が多いアメリカでは、心臓病は、死因のトップです。
ただ、心臓病が怖いのは、一見、病気もなにもない、
健康に見える若い人も襲うこと－。
この友人は、まだ３０代半ばでした。

考えてみれば、
私の周りで亡くなっている同年代の知人たちは、
事故死以外は、心臓発作です－。
1人は、日本人です。

この、日本人の友人は、何も病気もせず、
とても元気でしたが、1人暮らしを始め、また、
お仕事も夜勤寄りの仕事で、食生活をふくめ、
いろいろと乱れてしまったのか、
ある日、突然、心臓発作で亡くなりました。

ただ、このアメリカ人の友人の死因は、
アメリカでよくきく、ある種の心臓発作では、と、
みんなで話しています。

死去した友人の奥様に、根堀り葉掘り、
誰もききませんから、あくまで、周りで推測しているだけですが－。

この友人の死亡をきっかけに知ったことですが、
アメリカでは、遺伝的に、３０～４０代、
いきなり心臓発作をおこし、亡くなる場合があるそうです。

痩せていようと、健康であろうと、関係ないそうです。

どの年代でもありえることではありますが、
アメリカでは、３０～４０代も結構おこす症状のようです。

ある方の話では、オリンピック選手でさえ、
「あと数時間で発作をおこす。」と判明し、
緊急手術が行われ、命をとりとめた人もいたそうです。

死去した、アメリカ人の友人は、
学校の先生のかたわら、スポーツのコーチをしていました。
ジュニアですが、全米優勝をした運動選手のコーチもしていました。

熱心なキリスト教徒で、そう生活が乱れていたようには思えません。
お酒もたばこも、しているのを見たことがありません。

また、有名人でも、このような症状を抱えた人たちがいます。

たとえば－

ディビット・レターマン (David Letterman)

＊インディアナ州出身者で、全国放送の人気トークショー番組の司会者。

(Gawker.comから借用)

(Mediaiteから借用)

ロビン・ウィリアムズ (Robin Williams)

＊日本でも映画ファンには知られている、俳優。コミカルな役柄が多い。

(Fanpop!から借用)

(The Patient Guide to Heart Valve Surgeryから借用)

バーバラ・ウォルター (Barbara Walter)

＊おそらく、アメリカ女子最強のテレビジャーナリスト。
フォード大統領時代から、大統領夫人などをインタビュー。
ABC局所属。

(HollywoodOnlinetvから借用)

(Review STLから借用)

これらの方々は、みんな、心臓手術を受け、
一命をとりとめました。

バーバラ・ウォルターは、シニア世代になってからですが、
ディビット・レターマンは、たしか、３０代でした。
ある日突然、この病気が判明し、
その後の番組収録をすべてキャンセルし、緊急手術をうけました。

牛の一部をつかった弁を、
心臓周辺の血管に埋め込めなければ、その血管は詰まり、
今はすでに、この世からいなくなっていた方々です－。

ロビン・ウィリアムズは、
「このおかげで、二度目の人生を生きられる。」と、感謝。

ディビット・レターマンは、
「今、自分の（まだ幼い）息子と過ごせるのが、
この手術の意味だったと思う。」と語っていました。

私の友人は、恐らく、親族に
同じようにして亡くなった方がいるだろうけれど、
それを知らなかったから、検査も受けなかったのだろう、
と、周りで話しました－。
根ほり葉ほりきけないですから、詳しくは分かりません－。

私の友人は、夜、寝ている間、発作をおこし、
寝ている間に亡くなったので、
苦しみがなかったのが救いですが、
Foosierは、今も、どこか、納得できません－。

敬虔なキリスト教徒で、
コーチをする学生たちの試合前もお祈りをしていました。

ただ、神様に愛されしすぎた、としか思いようがありません。

Foosierは、その友人の元気な姿を見た日から、
一週間後、お葬式でお化粧をされて、
眠っているような顔を見て
－アメリカのお葬式では、お化粧をほどこし、
みんなに顔を見えるようにします－、
信じられない気持ちながらも・・・

人はいつ死んでもおかしくない。
明日はどうなるかなど、誰にも分からない。
自分だって分からない－。

ということを学びました。

このお葬式が、ちょうど私の誕生日に行われたこともあり、
自然への恐怖というか、人生への畏（おそ）れも感じました。

明日はどうなるか分からない。
だから、今を大切にしなくては－。

という、メッセージを送ってくれたようにも思います－。

明日か数週間後、私や周りの人が亡くなることもある－。
自殺でもない限り、人は人生を完全に支配下におけないですから

”その可能性は、いつだって、あります。”

健康児でいると、忘れがちですが、
人生には、必ず、終わりがある、と意識させられました。

あんなに神様を愛していたのに、それでもこうなった、
という、人生、説明つかないことで一杯というか、
お葬式では、「なぜ？」という気持ちで、たくさんでした。

人生への畏れ・怖さも意識し始めました。

考えてみれば、この世は、理屈や理性では説明しきれない、
人の管理下におけないものの方が多く、
いつ生まれて、いつ死んで、または、こういう人生をおくるなど、
完全に人の思い通りになるものは、そう多くはありません。

この、私の人生も、いつかは終わる。
いつかは分からないけれど、いつか、どこかで、”必ず”　終わることは確かです。

直視するのにつらい事実ですが、
人は、何もしなくても、自然にそうなるようにプログラムされています。

そう大した人生ではないので、
正直、終わるのは構いませんが、
悲しいのは、周りの人たちとの、永遠のお別れです。

考えたこともなかった、「限りある人生」について、
思い始めるようになりました。

一年ごとに、ある程度の老いは感じても、
まだまだ自由に動ける年代で、慢性病もないので、
何となく、不老不死的な意識をもちがちで、
行動も荒くなりがちなため、心を改めさせられました。

３０代半ばで、健康体だった人が突然死し、
しかも、一週間前に、持病も何もない、
元気な状態を見ていたのですから、
その衝撃の大きさは、他に比べて、大きかったです。

人生は、わけ分からないことだらけで、混沌としています。

そういうことを認めるしかない・・・
人間ができるのは、ただ、今を一生懸命に生きることだけ、と思わされました－。

また、この死去した友人の奥様は、去年から、
この友人の記憶をこの世にとどめようと、
色々と活動をされています。

この友人の名前をつけた奨学金給付プログラムをつくったり、
この友人を記念して走るマラソン大会もあります。

アメリカ人は、こういうところがすごい、と思います。

奥様は、完全に立ち直っていませんが
－いえ、一生かけても立ち直れないかもしれませんが－、
こうした、名誉をあたえたり、
この世に少しでも記憶にとどめようとする行為が
立派だと思います。

何も死の前兆がなかった旦那さんが、突然、亡くなるなんて－。

私でさえショックでしたから、
奥様にとっては、なおさらだと思います－。
今でも、納得いかない様子が、伝わってきます－。

私も、奥様が送ってくれた、このシャツを大切にもち、
この友人が、死をもって教えてくれたことを忘れずに、
今、自分に与えられた、限りある人生・時間に感謝し、
また、亡くなってしまった友人の分も生きるつもりで、
これからも生きていきたいと思います。

人生の価値、生きている価値について、考えさせてくれた友人でした。

アメリカでは、このような病気が結構あることを
書きたく、また、この友人についても
記録に残したいため、この記事を書きました。

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