ONE DAY. I MET YOU. -30ページ目

ONE DAY. I MET YOU.

零れては落ちる言葉を必死に繋いでみる。

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僕は今この瞬間の為に生きている。
明日の為でもなく、昨日の為でもない。

あの人はエスカレーターですれ違う為、
この人は酔いながら僕の演奏を楽しむ為、
互いに傷付け合うため、
互いに愛し合う為、
この空気を吸うため、
かかる時間の長さは関係なくて、
関わる姿や形も問題じゃない。

世界の裏側に居る人の息遣いが、
今夜の東京の切ない夜風を吹かさせて、
誰かの流す涙が、何処かで雨になる。

右足を踏み出すのは左足を踏み出す為で、
世界中の瞬間が次の瞬間の為に息づいている。

全ての感情が地球で蠢き、
地球を回してるのかもしれない。

自分が世界で世界が自分で、
あのピアノの音が僕の鼓動で、
僕のサックスは誰かの溜め息で。




なんて。




そしたら、全部をもっと素直に受け止められて、
そしたら、全部をもっと素直に吐き出せて、
そしたら少しは誰かの為に、
そしたら単純に誰かの為に、
そしたら、誰かの為に。




きっと月と太陽は、
そんなことは露知らず、
昇っては沈む。

きっと世界も、
誰もがそんな事、
露知らずに、
エスカレーターに乗り、
酒に酔い、
傷付け合い、
愛し合い、
出逢っては別れる。
そんな事を考えながら、
帰り道に月に吠える。




でも僕は一人で、
誰か一人にでも、
響いたら良いなぁ、
なんて思う。想いを馳せる。


僕の音が、口笛が、
次の瞬間に響けば良いと、
そんな風に本気で考える。
例えばそんな考え方。
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庭でホトトギスが鳴いた!


数年振りだ。
なんでただまっすぐに話すことができないんだろう。


けしてむずかしくはないのにな。