父の付き添いで病院へ行った帰り道。

歩くことがおぼつかなくなっているので、涼しげな林の中に車を停め、お弁当を一緒に食べる。

2日前に95歳になった父。

量は減ったものの美味しいと言いながらトンカツを食べる姿が嬉しい。


意欲も物欲もほとんどなくなってぼんやりすることが増えたけど、一緒にいられるありがたい時間。


父の施設は数日閉鎖されている。

普段なら外出後は部屋まで父を送って行けるのに今回は玄関でお別れ。

父はその理由がよくわからず「え?」とびっくりした顔で職員さんに連れて行かれた。

いろいろわからなくなっていても感情は残る。

その顔が悲しくて涙が出る。

だけど何も言わずに全てを受け入れてくれる父に心より感謝。


父の天命が全うされますように。

私たちの天命が全うされますように。