最後に投稿してから、あれよあれよと気付いたら、4年の月日が経ってる💦
「そうだ!」と思い直して続けようと何度思ったことか分からないけど、
やっぱり、ちょっと書き残してみようかな、と何十回目かの決心。
ということで、ワタシのおいしい、ヘリクツ再開。
食べることに関わる仕事をします!といってみてから早8年。
いわゆる飲食の仕事については経験ほぼゼロのワタシだけど、
若い頃からお料理本を見るのが好きだった。
レシピの数字をひたすら目で追ってみたり、ステキな装丁の
スタイルブックを眺めたり。
数字を暗記しようなんて気は全くなくて、気に入った本だけ、
ただひたすら目で追うだけ。
今思えば、イメージとして焼き付けていたのかもしれない。
そんなワタシの特別な1冊がこちら。
「フランスのおもてなし14のスタイル」というパトリス・ジュリアンの
写真集だ。
ベッドの横、窓辺に置いているので表紙の色は褪せて、
本の中ほどは閉じてあったところもはがれてしまっている。
そんな一冊だけど、場所を変えることもなく置かれていて、
今だに寝る前とかにふと眺めている。
当時、カッコイイなと思って手に取ったけど、
よくよく見るとお料理を紹介するはずの写真なのに、
ディテールというよりは何品も並んだものだったり、
照明はオレンジ色で食材の色がよくわからず、
料理以外にもクロスや雑貨、テーブルの角などが
しっかりと写されていた。おまけにケーキには
火のついたろうそくまで立てられている。
さらに、小見出しは、恋人とブランチ、とか、パリ北駅、とか、
農家の一夜、とか。いわゆるレシピ本としてはそれまで
見てきたものとかなり違っていた。
多少違和感はあったものの、これが「ワタシのまだ知らない、
ステキな世界かも」なんて、ひたすら眺めていた。
思い立っていざ作ってみると、材料も見慣れないものだったり、
作りにくい分量だったり、またがんばって作っても味にそれほどの
感動がなかったりという始末で、レシピを頼りにするには
不親切なものだった。
この本が教えてくれたのは、実はテーブルシーン。
いつ、誰と、どんな時間を過ごしたいか、そのアイデアという意味では
抜群で、こんなときメインでいただきたいお料理、その付け合わせ、
食材の選び方のセンスなど、この本のステキなところに気付いたのは、
ずいぶん後のことだった。
よく子どもが、だいぶ汚れて、ところどころ破けているのに
お気に入りで捨てられないぬいぐるみなんていうのがあったりするけど、
ワタシにとってこの本は、この先も捨てられない存在なのかもしれない
と思う。