”収入の柱は多い方がいい”
去年あたりから、副業を認める会社が増えてきましたね
理由は、会社にもメリットがある
副業を経験して得られる5つのメリット
1、本業に良い影響が生まれる
特に分業化が進んだ大企業に勤める人は、小さい仕事で業務の“全体に関わる”ことにより、学ぶことが多いだろう。個々の仕事が集まって最終的な顧客への価値につながるまでの在り様を直接感じることによって、個と全体のバランスを見る習慣ができる。それ以外にも、単純に“よそ”や、“別の”やり方や、“別の価値観”を知る非常に良い経験になり、本業にも好効果が生まれる。
2、お金をもらう大変さがわかる
「わかってるよ」という人もいるとは思うが、自分で仕事をフィニッシュさせてはじめてお金がもらえる。適当にやってもどうにかなる」「誰かが何とかしてくれる」ということがない。会議に適当に出ておけばOKというわけでもない。丁寧な仕事をして、きちんと成果を出して、はじめて仕事をしたといえるのだ。報酬のみならず、仕事がもらえるという、ありがたみを改めて感じられるいい機会になるだろう。
3、個人の力が試せる
信用やネームバリューが通用しない状態で、どこまでできるのか。自分の名前だけで勝負するのは、多くのサラリーマンにとって初めての経験になる。初任給をもらえたときに幸せを感じるのと同様に、初めての副業で数万円をもらえたことが人生での大きな喜びになったという人は多い。社会から個人としての存在価値を認められたような思いになるらしい
4、新しい人的ネットワークが構築できる
本業とは違う仕事をすることにより、当然今までとは違う人脈を得ることができる。それが今までにはない新しい情報ルートとなり、いろいろなことを相談できたり、新しい知見を得ることができたりする。これにより、本業に良い影響が生まれることもある。
5、リフレッシュできる
これについては後述するが、本業とのバランス次第で“息抜き”的に仕事を楽しむことができる。マンネリを感じ、本業が停滞している人は、少し離れる時間を持つことで本業の良さを見直すきっかけにもなるだろう。
なぜ多くの人は手を出さない?
副業の意外なデメリット
このように語るとメリットばかりのように感じられるが、実際にはいろいろ困ることもある。「5、リフレッシュできる」の項目でも少し触れたが、仕事の間のバランスを取ることが意外に難しいのだ。
基本的には、「主」業があって「副」業がある形で、しかも「主業:副業」が9:1、もしくは8:2くらいが一つの理想形だ。それなら土日や余暇の時間で仕事をすべて収めることができるため、問題は生じにくい。しかし、経験上、これが7:3くらいになり、かつ副業というよりは、2つ目、3つ目の仕事に携わる“複業”とも言える段階になってくると、何かと大変なことが生じてくる。その場合のデメリットについてみていこう。
例えば、主業:副業(複業)の割合が7:3くらいになると……どうだろうか
A、時間のバッティング問題が発生する
土日や余暇では副業が収まりきらなくなることがある。そこで下手をすると、悪いと知りつつも本業の業務時間内で副業をするようなことになるのだが、そこにはコンプライアンス的な問題がある。成果さえ出せば、どこで何をしようと関係ないという会社もあるが、かなり少数である。
さらに、困ったことに、「主業で突然発生したトラブル」と「副業で前から決まっていたとても重要なミーティング」が重なったりする。本業の上司は当人の副業のことなど知ったこっちゃないから、当たり前のように「トラブル対応をしろ!」というが、重要なミーティングを無視するわけにもいかず、両方の対応におろおろする、といったようなことが起こる。場合によっては、両方とも上手に対応できず、双方から信用をなくす。
B、よからぬアプローチがやってくる
これくらいの割合で仕事をするようになると、お金を稼ぐことに強い興味が出てくるものだ。お金を手っ取り早くもっとも効率的に稼げるのは、会社の情報やノウハウを換金化することである。このとき、さすがに、競合他社に情報を漏らそうなどと誰も思わないが、相手がその業界についての知恵が欲しいという形で寄ってくるシンクタンクやコンサル会社、システム会社、広告会社などだと、脇が甘くなっていろいろ教えてしまう。その結果、それらの会社が競合他社の仕事を請け負っていて、間接的に情報が流れてしまうなどのことが起こる。意図せず機密情報の漏えいをしてしまうのだ。
C、ワーク・ワーク・バランスになる
少しの副業はとても良いリフレッシュ効果があるのだが、稼ぐことに興味を持ち始めると、平日も休日もずーっと仕事づめ。つまり、忙しすぎる状況になることがある。リフレッシュ効果などあるはずもなく、だんだん辛くなってしまう。当然だが、会社は当人の副業を考慮して任す仕事をセーブすることはないから、労働過多の状況に追い込まれることもある。
副業が「複業」に、そして独立へ
成功するのはこんな人
デメリットを見ていくと、やはり副業も「複業」化するとかなり大変だということがわかる。例外もあるとは思うが、余暇の時間で収まる「副業」のレベルにとどめるか、しっかりとプロとして独立をし複数の会社の仕事を「プロ」として実施するのが良い選択肢のように思える。
うまくプロとして独立した人の成功例として挙げることができるのは、NPOインディペンデントコントラクター協会の田代英治前理事長だ。彼は、大手海運会社のサラリーマンとして長く人事部門に所属し、退職と同時に人事労務のコンサルタント兼社労士事務所を設立した。最初のクライアントはサラリーマンとして勤めていた海運会社だった。その後、執筆活動などで注目され、いろいろな会社からの仕事を増やしてきた。そして元の会社からは、委託された仕事(フルタイムではない)をずっと継続している。
会社員として勤めながら副業をするのではなく、いったん独立をしたうえで、雇用契約ではなく、ビジネスとしての業務内容を確定させた契約を結び、さらに他の会社の仕事をする。このように言うと、社員が副業しているのと同じではないかと思われる方もおられると思う。たしかに形は似ている。しかし、当人の覚悟やプロとしての守るべき倫理感の醸成、いつ切られるかもしれないという緊張感からの能力向上など、いろんな意味で厳しい分だけ成長スピードが早い。
実際、デザイン事務所や出版関連の会社では、この手の独立はよくある。いろいろな事務所、媒体を経験し、視野が広くなってくれたほうが、当人にも会社にもいい影響があるため、「メリットが大きい」ことをみんなが知っていると言ってもいいかもしれない。「のれん分け」的な感覚に近いだろう。まだ一般企業はこういう方法で元の社員とビジネスの関係を取り結ぶことにはなれていないが、今後、副業の解禁とともに、だんだん一般化するのではないかと思われる。
このように、副業にはメリットとデメリットがあるが、やはり私は副業に賛成するスタンスだ。
今後、「副業OK」の時代に入ったことを契機に「専業の人」「副業的に少し外の仕事をする人」「本業が中心だけれど複業的に動く人」「プロとして独立し、複数の会社の仕事をする人」……と、働き方のバリエーションが豊かになり、個人としても、その時々に応じて、専業になってみたり、複業として働いてみたり、など、その働き方を柔軟に変えることが普通になる時代が来ることを願っている。
僕は現在複数の仕事をしています
・woodinfo 林業×IT
・フードビジネスアドバイザー
・スピリチュアルヘルス
カウンセリング、コーチング、音叉セラピー
・発酵&酵素教室講師
酵素栄養学、ファスティングプログラム、
コールドプレスジュース
・プレシャス MTLM
一つの会社にとらわれないで視野を拡げ人生を豊かにすることをお勧めします