方向音痴の不思議。それは、地図を真剣によんでいるつもりでもたどりつけないこともあれば、なんとなく歩いていたら着いてしまうこともあること、です。
10年近く前、年末年始に、アメリカの西海岸を旅しました。グランド・キャニオンで初日の出を見たい!と思って。
グランド・キャニオンで見た初日の出。素晴らしかったです!
この旅行の最終日、カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)に行ってみよう!と思い立ちました。…凄まじい方向音痴のくせに、気ままに旅行しちゃうんです、私。
UCLAは、ハタチの夏を過ごした、思い出の場所です。1か月半だけですが、構内の学生寮に滞在して、サマーセッションに参加していました。集中講義みたいなもので、所属大学が認めれば、卒業に必要な単位に算入できます(当時、私の出身大学では、短期の講座でとった単位の算入は認められませんでした)。私がとったのは、社会心理学入門の授業でした。
UCLAのキャンパス。時間がなくて、UCLAの写真はこれしかありません…。
問題は、10数年ぶりにUCLAに行ってみよう!と思い立った時、「地球の歩き方 全米版」しか持っていなかったことです。この本は、1冊で全米の観光地をカバーしているので、ロサンゼルスはダウンタウンぐらいしか地図が出ていないんです。当時は、iPhoneも持っていませんでした。
もちろん、ホテルでも聞いたのですが、運悪く、研修生に当たってしまい、要領を得ないおへんじしか返ってきませんでした。時間もなかったので、えーい、出発しちゃえー、と見切り発車。
地下鉄に乗り、バスに乗り換えたのですが、そのバスも、UCLA行きではなく、そこそこ近くを通る、という感じ。運転手さんは降りるところを教えてくれたんですが、問題はその後。地図があっても迷うのに、地図なしでどうすればいいのか。
方向音痴には、方向音痴なりの処世術があります。それは、同じところに行きそうな人に目星をつけて、その人についていくこと。
私はいつもこのテです。同じところで降りた人は10人ぐらいいました。その中で、この人はUCLAに行く人に違いない、と私が心に決めた人は3人。
しかーし。皆さん、5分も経たないうちに、それぞれお店に入ってしまい、見込み違いということが早くも判明したのでした…。
Walk of Fame。一番人が集まっていたのは、やっぱり、マイケル・ジャクソンのプレートでした。
周りを見渡しても、まったく見覚えがありません。冬学期が始まる前で、人もそんなに歩いていなくて、聞くに聞けず。もう帰ろうかとも思ったのですが、せっかくUCLAの近くまで来た(らしい)ので、バス停付近に戻る道は忘れないようにしながら(私にとっては、これすらもかなりの難題)、歩いてみることにしました。
なんとなく、こっちかなー、今度はあっちかなー、っていう感じで歩くこと15分。すると見覚えのある映画館が!!
ハタチの時から、もちろん方向音痴でしたし、地図を見るのが面倒、という理由で、いつもひとについて歩いていたため、道をきちんと覚えているはずはなく、またしばらくうろうろしましたが、10分ほどでUCLAのゲートにたどりついたのです!やったー!そうそう、この角のバーガーキング、週末に遊びに行く前によく行ったよー。
グリフィス天文台から見た夜景時間が全然なかったので、寮のあたりなどには行けなかったのですが、少し散策することができて嬉しかったです。
こうやってたどり着いてしまうことがあるから、地図を読まなくても何とかなるような気がしてしまうんでしょうね〜。