人の役にたつ仕事をしたい。
そう思うことは立派ですよね。
でも、その仕事が自分に向いていない場合はどうなのでしょう。
今日のご相談は、そんなことでした。
人の役に立ちたいと思い、カウンセラーの講習を受けたけれど、どうも自分には合っていない気がする……。
せっかく資格を取ったのだから、やってみたいのだけれど。
自分は人の話をじっと聞くのには向いていないらしい。
ついつい、「大丈夫よ」とぐっと背中を押したくなってしまう。
なんだか、わたしのしたいことは、カウンセラーではないのかも……。
せっかく人のお役に立てると思ったのに……。
そんなお話でした。
確かに。
人のお悩みを聞くカウンセラーであったり。
人の命を救う、医療従事者であったり。
そんなことをしていれば、なんだか人の役にたっている気はしますよね。
どんな仕事も、人のお役に立てるのではないでしょうか。
スポーツで、人の心を打つ。
音楽で、人の心を震わせる。
美味しいものをつくって、人を喜ばせる。
安全な交通機関を提供していくことで、人の幸せを守る。
何かをきれいにすることで、そこに居合わせる人の心を清々しくする。
お笑いで、人を文字通り笑わせる。
それも、間違いなく、人を喜ばせ、幸せにする仕事なのではないでしょうか。
人の役に立ちたい、と学ばれたカウンセラー。
それが向いていないと思われるなら、他のことを探しても良いのではないでしょうか。
カウンセラーだけが、人の役に立つ仕事ではありません。
表だって、「人の役に立つ」仕事だけが、価値のあるものでもありません。
もう一つひっくり返しますと。
人の話を、ひたすら聞くだけが、良いカウンセラーでもないのではないでしょうか。
世の中には、色々な方々が、色々な悩みを、色々な方法で解決したい、あるいは聞いて欲しい、と思っています。
肯定してもらいたかったり。
背中を押してもらいたかったり。
はっきりと、その人の意見を言ってもらいたかったり。
1つの方法が、全ての正解でもないと思うのです。
なので。
カウンセラーとして、一歩を踏み出されても良いのかな、と思います。
やってみて、見えることもあるからです
ただ、忘れてはいけないのは、カウンセラーという仕事でなければ、人のお役には立てないわけではないということです
もうすぐ春です。
新しい生活やお仕事に踏み出す方も多いと思います。
その新しいことに真摯に取り組みながらも、それだけが絶対の道ではない。
道は、何本もある。
人の役に立ちたい、という目標に向かう道は何本もある。
そんな風に思ってみてはいかがでしょうか。
わたしは小さいとき、お医者さんになりたかったです。
人を救う仕事がしたかった。
けっこう長い間、その道に行かなかったことを後悔しました。
行かなかった自分が、落ちこぼれのような気もしていました。
でも、体力的にも、頭脳的にも、無理だったな、と思います
無理だったわ。
と、受け入れられたことで、お医者さんになれなかったことは、気にならなくなりました。
わたしはわたしなりのやり方、あり方で、人のお役にたてればいい、と思うようになりました。
今、朝ドラの「わろてんか」が大好きです。
お笑いも、立派な心のお医者さんだ、と思うのです