私にとっては、13年ぶり。
子供たちにとっては、人生初の海外旅行が始まります
ただね。
少しだけでも外国語を話せるのは、この時点では私だけ。
なので、神経質な長男は、かなり心配していたようなのです。
……ぼくは、何を言われても、きっとわからないし、しゃべれない
心配が高じて、出発前にはとうとう、
「どうせ通じないんだから、ぼくは何もしゃべらないからね!」
……
フランスへ……。
ひとっとびに行けば楽だったのですが、色々とツアーの都合で、飛行機はイタリアへ。
なんと、ミラノのマルペランサ空港で、3時間の待ち。
成田を出てから、既に13時間以上が経っていました
日本では、もう真夜中。
疲れて眠い中、当時11歳の長男は、折り紙で、黙々とぴょんぴょんがえるを折っていました
折りあげるたびに、一匹ずつぴょんっと跳ねさせていると、隣に座っていた白人男性が、
「アメージング!」
と呟きました。
それからというもの、彼は、長男の手の動きをじっと見つめています
その視線に長男が気づくかな、と思っていましたが、気づかず
気がついてもな……。
僕は絶対、向こうの人とは話さないと言っていたしな……。
私は素早く二羽の「鶴」を折ると、その男性とその奥様らしき女性に、
「日本の折り紙、と言います。これは鶴。どうぞ」(英語で)
と手渡すと、二人は受け取ってくれました。
その後、トイレに立った私が、戻ってきて見たのは
なんと、ぴょんぴょんがえるを手にした、隣の男性!
「僕があげたんだ」
Σ(゚д゚;)
言葉が話せないから、絶対に、向こうの人とは話さない、
と言っていた長男が……。
すこしづつ。
何かが変わり始めている……予感。
それにしても。
長男、何語で折り紙をあげたんだろう
衝撃の第一話はこちらから ①突然の宣告
ちょっとホッとする?第二話はこちらから ②子供と海外へ行こう!
そんなミスもあるのね~~~!の第三話はこちらから ③あきらめる?いいえ!
障害ってどれだけ続くんですか?の第四話はこちらから ④障害、障害、まだ障害
それを言ったらおしまいよ、の第五話はこちらから ⑤「あなたはいいけど…」