最新の研究によると、我々人類はアフリカの一地域で誕生したそうだ。
アフリカで誕生した人類は、大切な子供達を育て、子孫を増やし、長い時間をかけて住む場所を広げていった。
アフリカの土地に住み続けた人もいたが、一部の人類は生まれ故郷のアフリカ大陸から外にでて、さらに世界中に住む場所を広げていった。
人類が住む場所を広げていく過程で、それぞれの土地の自然環境に適応する必要があった。
人類は生きていくために、皮膚の色や体型を徐々に変化させていった。
現在、世界中にさまざまな外見の人々が存在するのは、そのせいである。
アフリカの地にとどまった人たちは、アフリカの自然の中で生きていけるよう、ヨーロッパの地に移住した人達は、ヨーロッパの自然の中で生きていけるように。

我々日本人も日本の自然の中で生きていくために、人類として誕生した時から徐々にその姿を変えていった。

今も人種差別で苦しんでいる人達がいる。
しかし、例えばアフリカに住む人を差別するということは、自分たちのおじいさん、おばあさん達の故郷に住み続けている人達を差別することと同じことではないだろうか。
私たち人類の故郷であるアフリカに、かつて私たちと一緒に暮らしていた人達の子孫が、今も住み続けてくれている。
アフリカからユーラシア大陸へ、ユーラシアから日本へ、そしてさらに遠くの地に移住し、そこで命を育くんでいる人達もいる。
たとえ外見が異なろうとも、みんなが同じ故郷をもつ大切な仲間であることに違いはない。

信じている宗教が異なることで、迫害を受けて苦しんでいる人達がいる。
神様は存在するのだろうか?私にはわからない。
ただ、どの宗教においても神様が共通して伝えていることがある。
それは、
「自分がして欲しくないことは、他人にもしてはいけない。」
「自分がしてもらいたいことを他人にもしてあげること。」
という、人として当然の行いをせよということ。
ひょっとすると、それぞれの宗教において人々が信じている神様は全て同じ存在であって、人として当然の行いを実践させるがために、それぞれの時代や文化や風習に受け入れられやすい形で、預言者たちに教えを伝えたのかも知れない。
そうではなく、それぞれの宗教における神様が別々の存在であったとしても、それぞれの神様が伝えたいことは同じ。
たとえ信じる宗教が違ったとしても、他人を尊重し合い、助け合っていけば、みんなが幸せになれるはずだ。
 

何百年後、何千年後には、私の子孫が世界の各地に、さらには地球の外にまで生活圏を広げて住んでいることになっているかも知れない。
そしてその時には、我々人類がそうであったように、同じ私の子孫であっても、それぞれ外見も異なり、異なる宗教を信じるようになっているかも知れない。
そうなったとしても、一人一人は、みんな私の大切な子孫。
外見が異なることや、信じる宗教が違うというだけで、差別や迫害を受けて欲しくないし、逆に他の人を差別したり、迫害するようなこともして欲しくない。
はるか昔、アフリカの地で、必死に子供達を守り大切に育ててきた私たちの祖先達、そしてこれから誕生し、大切に子供を育てていく私たちの子孫達も同じ想いのはずだ。

私たちの大切な子供達の幸せの為に、外見による差別や、宗教の違いによる迫害は、もう終わりにしなくはいけない。
人類全てが、同じ仲間としてお互いに尊重し合い、助け合って生きていくという、あるべき姿が少しでも早く実現するよう、心から願っている。

fmo-aoki