さて、

FM局を開くにあたって、イロイロの事が必要になってくるのですが、

大きく分けて以下の5つに整理して考えています。


*電波発信~音響電気技術

*許認可手続き

*事業運営関連

*コンテンツ

*その他


それぞれ、欠くべからざる要素だろうと。


とれぞれに中身については、例えば次の通り。


□電波発信~音響電気技術:

まず、道具が無いと電波は発信できない。

どんなものが必要で、どのくらいのコストか?(これは事業運営にも関わる。)

また、どの程度の出力でどういった場所からならどのくらいの範囲をカバーできるか?という問題。(:これは許認可に関係してくる。)

さらに、各種の音響機器(CD-プレーヤーやマイクなどからの入力)をどう"交通整理”して発信信号に載せていくのか?


□許認可手続き:

ある一定以上の電波発信を行うには、所轄官庁(お役所)から許認可を得ないと出来ない。これを無視したら法律違反でつかまってしまう。

この点で、1つ厄介な問題が既にわかっています。

この南関東地域では、FM局開設用の電波帯の使用状況がタイトで、新規の割り当てを貰う事が極めて難しいらしいこと。


考えてみたら解かります。


民間の2大旅客空港をはじめ、米軍の航空基地、

報道用や医療用などの各種ヘリポート、湾岸施設、などなど、

無線電波域の需要は、この首都東京の周辺でひしめいています。

加えて、既に大手のFM局を始め地域コミュニティーFM局の運営も少なくないようです。

一方で、使える電波帯には限りがあります。


この障害が当面は最大なように思われますが、対策案についてもいくつか出始めています。(詳しくはまた後日。)


□事業運営関連:

簡単に解かりやすくいうと、「カネ」と「広報」、および「総務・庶務」(:事業を続けていくための諸々の雑用)です。


最初のうちはいいです。

後述しますが、限られた範囲での電波発信だけなら、ごく低リスクでカンタンにはじめられますから。

また当面も、ボランティアスタッフでやっていくことも出来るでしょうが、おのずと限界が出てくるでしょう。


防災安全のためのメディアとして機能するよう、まちの広域をカバーするとなると、

本格的放送事業として、

機器の日々のメンテナンス、スタッフの人件費(たぶんコレがデカイ)、事務処理面でのコストなどが、どんどん嵩んできます。


ただ2点、運営費用の調達~管理について、理念的に譲れないコトがあります。

それは、「営利事業としないコト。」と「市民との真の協働を果たせない自治体の言いなりにはならないコト。」


この点についても、アイデアをいくつか考え始めています。(コレもまた機会があれば後日に。)


□コンテンツ

放送内容のほか、スタジオを飛び出してのジョイント企画やイベントなどについてです。
これが充実していないと、何をやっているのか解からなくなります。


また、著作権や放送倫理コードといった、コンプライアンス上のポイントも逃すことは出来ません。

電波という公共のものを使うわけですから、その点で最低限守らなければならないことは明確にしておく必要があります。


最初のうちは、市民の中から来れるヒトが自由に来て伝えたい内容をそれぞれ語ってもらい、という風にパートタイムで始めても、と考えています。

昼間の時間がある高齢者や主婦の方などは、昼間に、

夕方~晩の時間がある学生や勤め人やなら、その時間に。


それこそイチバン最初は、1日5分でもいいから試験電波として一曲と一言を発信するダケでもいい。

そうやって、いろいろのヒトに放送を体験してもらって、

いざという時に必要な情報発信が出来るスキルを身に付けてもらおう、というわけです。


まぁ、

平素は遊び中心で、楽しくやりたいですね。

好きな曲をかけに来てもらって、

好きなコトを話しに来てもらって。


でも徐々に、

皆さんの暮らしの中に溶け込んでいける、

皆さんの暮らしの情報をリードする、

そういった存在にしていきたいです。


□その他

ここでは、最大のポイントは「ヒト」です。


上記までの4つの観点にそれぞれオーバーラップしているのが,、

事業を起こして進める上での基本中のキホン、

「ヒト」「モノ」「カネ」です。


上記の4ポイントに、「ヒト」「モノ」「カネ」は密接かつ複雑に関係しあっていて、

これが上手く回らないと事業は動き始めませんし、いつでもカンタンに頓挫します。


いかに「イイヒト」と多く出逢えて、互いに仲間・協力者になっていけるかが、

実は事業の最大のポイントだと思います。


そのためには、まず自分の想いをシッカリもって、

すべきことをなすこと、でしょう。

自分の目線と、ヤッテいることが正しければ、その過程で「イイヒト」との出会いは自然とやってくると信じています。


現に今も、幾人かの方が理解を示し始めてくださっていますが、

それぞれの方とも、"視点”“スキル”“発想”“行動力”といった点で「イイヒト」です。

ありがたいことですし、今後この輪を広げていくには、まず自分自身がよりシッカリすることだと強く思っています。


さて、

こう書きますと物凄い事を始めようとしている感じですが、

実は許認可無しの比較的簡単な装置で、FM電波を飛ばすことは出来ます。(低電力でごく限られた範囲にしか飛ばないですが。)


また、それをリレーして一定地域をカバーするというやり方もあり、既に他のいくつかの地域ではその実績があります。(ひところは、一種ブームだったそうです。)

いまなら、インターネットを利用したストリーミング配信の併用も考えられます。


ので、

まぁ取り合えず、お小遣いを少し貯めて秋葉に行ってミニマムの機材を調達し、、

自分の家から(幸い自宅は、駅前マンションの13階)
kawaguchinomachi

ためしの電波を飛ばしてみようかな、というところから始めるつもりでいます。



1995年1月17日、阪神淡路大震災。


私は倉敷の自室(会社独身寮)のベッドの上で、その大きな揺れを感じて起こされました。


当日は会議で大阪に出張予定でした。

すごい揺れで、たぶん震源地ではすごいことに。。。とは思いつつも、ゆっくり情報収集する方法も暇もなく、倉敷駅から岡山駅にいつもよりかなりの時間がかかりながら向かい、駅の改札前ロビーのTVで、神戸を中心とした大規模地震が起こったことをはじめて知りました。


当然、新幹線は止まっていました。

当時はまだ携帯電話などもなく、

また、朝も早くて、連絡すべき人間が大阪の会社にいるとも思えません。


即断(独断)で、

自家用車(NISSAN TERRANO、クロカン4WD)で行けるところまで行きながら、途中の公衆電話で大阪の会社に連絡をとることとしました。


急ぎ寮にとって返し、

国道2号線を軸に、表とウラの通りを行ったり来たりながら一路東へ。


県境を越え明石に近づくにつれて、どんどん渋滞がひどくなってきます。

高砂のあたりで国道を避けてコンビニに車を寄せ、幾度目かの公衆電話でようやく大阪と連絡がつきました。

大阪本社もかなりの揺れがあって会議どころではなく、今日はすぐに帰れ、とのことなりました。


ややほっとしながらも、せっかくここまで来たのだからと、

休憩をかねて姫路の知人宅に寄ることとしました。

そして、そこで改めてTVを見て、今回の事態の酷さを知りました。


特に、

被害の酷さもそうですが、寧ろ「マスコミの報道姿勢の酷さ」を。


どなたも想像できると思います。

センセーショナルなBGMとテロップ。

レポーターの興奮した声と内容。

映す対象は被害状況ばかり。


まるで見世物です。「あきれた、」の一言でした。

地元や家族の方々の心情や、その方たちが必要とする情報について、どのように考えて(考えないで)いるのでしょうか?

視聴率至上主義。 商業主義下にどっぷりはまった、報道という名の宣伝。

真実の報道とは? ジャーナリズムとは?・・・

そして、それを朝から見ていた知人が私に言ったのです。

「友達がこんな中を神戸の真ん中で取り残されている。車があるなら、連れ帰りに行きたい。」と。


「何を言っているか、わかっているのか?」と返しました。

下手をすれば自殺行為です。


でも、その知人が医療従事者の卵であったことと、

本人の性格を良く知っていたことから、

軽口や情だけで言っているのではないことは、直ぐにわかりました。


でまぁ、仕方なく出発です。


今までの道のりで、2号線などの幹線道路では身動きが取れなくなることが自明でしたので、六甲山のウラから回ることとしました。


それと、

いまならカーナビの渋滞・安全情報、携帯サイト、モバイルPCなど、ハイテク情報機器がありますが、

当時は基本的にカーラジオだけが頼りです。

ですが、先ほどからのマスコミの報道を見た私は、一般放送をあまり当てにしたくありませんでした。


そこで思い出したのが、兵庫地元のFM局である「KISS-FM」です。


確か姫路や山間部にも周波数帯を持っているし、

神戸のまちが少しでも生きているなら、地元のための何らかの情報を流しているだろうと。


果たして、受信は出来ました。が、しばらくはソフトミュージックが流れるばかりです。

ややして曲が止むと、聞きなれたパーソナリティーの声が、多少緊張しながらも落ち着いたソフトな声で、

「電気やガスは当面は使用を控えること。」「ガスの充満などを避けるために窓を少し開けること。」など、

実際にそこに住んでいるヒト向けの目線で、1つ1つ丁寧に適切な情報を流しているのが聴こえて来ました。


そして、合間にはやはり努めての選曲なのか、ソフトミュージックが主体。

非常事態だからといっても、何の気のてらいもない、ごく落ち着いた丁寧な対応です。

「こんなときだからこそ、むしろ落ち着いて」を、姿勢で示している放送ぶり。


私たちにとって、KISS-FMはいつも以上に機能していました。


なにより、そのような放送がなされているということが、「まち全体が混乱に落ちいてはいない。」という安心感を与えてくれましたし、そのような情報がそこにいる(われわれを待っているかも知れない)人間に必要な情報であるということから、下手なピンポイントの被害状況報告よりは、まちの全般・概況を把握するのに役に立ちました。


しばらくすると、

被災地をかいくぐってスタジオまで自転車で来たという女性アナと交代となり、

彼女は第一声ではずいぶん興奮した声でしたが、

一曲の後にはすっかり落ち着きを取り戻し、

さらに詳しい安全情報を伝え始めました。


そういった流れから、寧ろよりリアルに神戸のまちの様子をうかがい知ることが出来ました。


いつもなら1時間少々の道のりを、表の渋滞を避けたとはいえ、六甲の裏からでも6時間ほどかかってしまいました。近づくにつれて、ブロック塀が壊れたりする家屋が目につきはじめます。

昼過ぎころ姫路を出たのですが、神戸のまちへの最後のトンネルを抜けた頃には、夕闇が迫っていました。


そして、トンネルを抜けたその眼前の光景は今でも忘れられません。

夜景が見え始めるはずのまちが煙で覆われ暗く、左手長田地区などから立ち上る大きな大きな煙と赤い炎、

そしてその上を旋回する何機もの報道ヘリ。


hannshinnawaji

曲がりくねった坂を下りると、まちの中は真っ暗。どの方向にも車の列。

あちこちで裂けたアスファルト。倒れた電柱。倒壊した建造物。

そして、いつまでも上空でうるさいヘリの音。


大きい裂け目は避けつつも、タイヤが大きく車高のある4WDでよかったなどと思いつつ、周りに気をつけながら車の列を乱さぬようにゆっくりと進みます。


とても印象的だったのは、

信号など一切機能しておらず、交通整理の警官も十分でないこの惨状の中、

運転手の誰一人として短気を起こさず、

寧ろ譲り合うようにして他の車を通したり、曲がり角では車間を空けたりと、

1台1台の車がまるで気持ちが通じ合っているかのように、静々と動いていることでした。


そして、たしか19:00頃だったと思います。2人の看護師の卵を市内病院近くのアパートで載せて直ぐに市内を脱し、深夜0時近くには、無事に岡山備前付近に戻ってきました。

帰りがけ、被災地で半日を過ごした2人はショックと怯えでほとんど口もきけずにいましたし、かけるこちらの声も遠慮せざるを得ませんでしたが、ここでもKISS-FMが優しく流れていてくれたことで、ずいぶんと助かったように思います。



いま改めて思うと、

あの当日に現地へ車で入ったことは無謀でしたし、現地の被災者の方々にとっても大きな車で入り込んで迷惑だったかと反省しています。


ですが、とても貴重な体験をさせていただいたことと、

なにより、住む人々にとって何が必要なコトなのかを身をもって教えてもらえました。


カンタンに言わせていただければ「我がゴト」と「安心」と「協調」です。



いま私が住む川口には、

住むヒトの目線で、必要な「我がゴト」の「安心」を「協調」をもって伝える安価なメディアがありません。


地元新聞はなく、

行政からの広報誌や防災放送、

民間企業のケーブルテレビ、各種の情報誌や情報ネットサイトはあっても、

それらは、

べたに生活する人々の目線に合っている(合わそうといている)とも、

非常時や緊急時に機能するものとも思えません。


そこに住むヒトのために本当に必要なメディア。

安価で楽しめて役に立つ、

そんなものを、どれだけ時間がかかっても創りたいという想いから、

まず、このブログからはじめました。


実はこのブログを準備しているここ1ヶ月あまりの間にも、

ワタシの想いを聴いて共感してくださる方が何人か出始めて、

タイヘンにうれしく思っています。


具体的に、開局の問題点(例:関東では許認可の要る電波帯がタイトで割り当てが難しい現状。)を調べてくださったり、他地区でFM局にご勤務のエンジニアの方とコンタクトしてくださったり、他に理解者が広がるよう同調して下さる方、などなど。


まだまだ、コトは具体的にスタートすらしておらず、

未だ「大風呂敷」の域を出ません。

ですので、このまちの想いが触れ合えるような「市民のメディア」を創っていけるよう、

できるだけ多くの方のお声がいただけたらと思います。