はずかしいけど、ふだん、本はまったく読まない。
読むとしたら、仕事に直結するものだけ。本というより、教科書とか参考書にちかいものばっかりだ。
でも、優秀な友達は、よく本を読んでいるので、オレも読んでみようと思った。
で、六本木の青山ブックセンターに行ったら、本がいっぱいありすぎて、選べなかったけど、”50万部突破”と書いてる本があったので、買ってみたのが、
”社長のベンツはなぜ4ドアなのか”
という本。
ふーん、こんなのが50万部かいと思って、さぞかし面白いんだろうなあと思った。著者は税理士だ。まあまあ自分の仕事に近いし、まあいいかあと思った。
でも、読んだ感想は、”むずかしい”。”会計入門者”には。
”会計の入門書”という触れ込みだったのだけど、会計についてあんまり知らない人には、この本は何がなんだか絶対わからない。
ハッキリ言ってむちゃくちゃな本だと思う。
これがほんとに50万部売れてたとして(ただの出荷部数で、消化数とは思えないけども)、もし買った30万人が会計についてあんまりわかんない人だったら、30万人は金のムダをしていると思われる。
でも読んでる人がブログやってる人の中にもいるかもしれないなあ。50万部売れてれば。
もしこの本が普通に読めて、なるほど面白いじゃんなんて、思うようなひとがもしいたら、その人にこの本は必要ない(笑)
そのくらいの人なら、この本に書いてあることなんて大体分かってる(笑)
この本を読むには、企業会計の基本と税務(税金計算)を知ってなきゃいけない。
売上-費用=利益
と
資産、負債(借金)、資本(自己資金)
を計算して、表にして報告するのが企業会計。
税務は
売上(益金)-費用(損金)=利益(課税所得)
利益(課税所得)×税率=税金
を計算して、税務署に金を払う。
利益に税金がかかってくる。
超簡単に書いたけど。
でも、税金計算には、費用として扱えない経費があったりするので、企業会計とは似てるけど別物だ。
これも、意外に知らない人がいたりするものだ。
このくらいまでもし知らないとなれば、この本を読んでも何が何だかさっぱりわからない。
じゃあなんで社長のベンツは4ドアなのか。
年に一回の決算で、税金を計算するが、利益が出れば出るほど、税金が高くなる。
税金は会社にとっては無駄金に近いと考えると、安くしたくなったりするものだ。
そこで、どうせ税務署に金を払うなら、税金計算において、”これは費用でOK”と税務署から認められるようなものを買って、それを買った分の金額を売上から引くと利益は減少するので、税金は安くなる。
(超簡単な例。こんな例すらこの本には書いてない)
売上100-費用50=利益50×50%(税率)=25(円)
25円も払いたくないから、10円のものを買って、
売上100-費用60(50+10)=利益40×50%(税率)=20(円)
*税金は5円安くなって、しかも物が買えた。
じゃあベンツのような車を買っちゃえということになるんですが、ベンツでも、2ドア2シーターのようなやつだと、税務署が見たときに
”本当に会社の業務に使ってるんですか?趣味じゃないの”
と言われて、買った分のお金が税金計算上では費用として認めてもらえないので、4ドアのものにして、”業務上必要な車”だということにして、税金計算でも費用として扱ってもらって税金を安くしよう、ということです。
言いたいのは、税金は安くなるし、ベンツが買えるっていうことなんでしょうねえ。
でも、もし税金が安くなっても、ベンツなんて買ったら、現金がなくなります。
結局金は無くなるんです。税金を安くすると、現金が残ると思っている人がたまにいるけど、ちょっと違う。
だったらローンで買えばいいんじゃないですかというのが、この本の第1章の途中まで(笑)
このあと、車の減価償却とかいろいろ出てくるけど、こんなのをもし入門者に分かりやすく説明したら、結局簿記の本より厚くなる(笑)
この本で全部説明するのは最初から無理なのだ。
JUGS
は決算はまだ迎えてないけど、アパレルの会社で問題なのは、思いつくところ、とりあえず在庫か。
在庫が豊富なんていうと、お客さんからしてみれば、商品豊富でいいじゃんとか思うけど、会社的には大問題だ。
在庫は、費用にならない。
たとえば100円で服を作るなり、仕入れするなりして、そのうち50円分の服を売値100円で売って決算を迎えると、
売上100-費用100=利益0
となって、税金は0かと一瞬思うけど、残っている在庫分の金額は費用として扱えず、
資産として扱うから、
売上100-費用50=利益50 ×税率50%=25
この場合、25円税金を取られる。
しかもここでは100円お金出して、100円しか回収してないから、現金がプラスしていない。
金はねーし税金はかかるし最悪だ。在庫は0が理想なのだ。
myu社長とyuuさん
にはぜひこの部分を読んでもらいたい
在庫は税務調査でもよく目を付けられるようで、いまうちの会社に国税局がきてるけど、かなり意外だったのが、宣伝販促物の在庫。
もし、宣伝物(チラシとかポスターなど)で、決算時の時点で余った在庫がもしあるならば、余った分にかかった宣伝費はその決算期の費用として認めない(その決算期では資産として扱え)ということだった。
売り物ではないから、かなり意外であった。しかもたった1回この時期しか使えないという宣伝物もあるから、余ることもあるんじゃないかと思うけどなあ。でもダメみたい。
余ったチラシとかポスターとか看板とかがあったら、捨てたほうがいいですよ(笑)