以前会社備蓄の非常用缶詰パンを食べしまう話を書きましたが、2~3年掛で食べ終わりました。

戦争中に幼児期を過ごし、戦後の食糧難の中を育った私は、もともと食品をどんどん捨ててしまう昨今の風潮に、大いに反発を感じていたものです。

賞味期限について、基本的にはメーカは安全(一般に7掛け位に決めるとのこと)を見込んで日限を決めてあるので、ちょっと切れたからと言ってポンポン捨てる必要は全くありません。

さて、今回の非常食は有効期限が5年で、担当社員が買い換えを言って来ました。

で、とんでもない、一般に7掛で見て期限を付けている5年÷0.7=7.14年は大丈夫。さらに缶詰ゆえ相当大丈夫はず。戦争中~戦後古い缶詰などが出て来ると有難がって食べたものです。それで、もったいないもう3年つまり製造後8年まで置こう、万一のときは皆喜んで食べるよと教え、そのようにしました。

 しかし、担当者が、その期限も忘れてそれから2年、つまり製造後10年経ってしまったと言って来ました。やれやれ。よく見ると缶は上下の天板が軽くへこんでいました。大丈夫!

 中味がいたんでいる食品は醗酵します、つまり腐敗して缶の天板はガスで膨らみますが、もともと酸素を抜いてあるので天板はへこんでおり、へこんでいれば、腐敗は無く、大丈夫なのです。

 私共が子供の頃は消費期限などの概念はなく、こうして食べられるかを識別していたのです。

 私は小学校の授業で教わりました。理にかなってます。

それで、社員達に食べてみろと勧めて見ましたが手が上がりません。私が食べてみせ、食べてみろと言ったら、2、3の社員が、おそるおそる食べてみました。おそるおそるの必要などないのですが。

 でも、貰って行って食べると言う人までは居らず、私が私に全て60缶余を払い下げて、食べることに。中々美味しく出来ているのです。

 でも一度に食べて何か“毒”でも発生していてはかなわないので1缶(1食分)食べて、大丈夫だったら1~2週間してまた食べて、ときどき忘れることもあって、全部食べ終わるまで長い日時がかかってしまいました。

 つまり製造後13年!

 間もなく81才になりますが全くこれが原因で命を落とす恐れは感じません。

実は今日で食べ終わったのですが全く元気です。

 物事、決め通りを推奨する世の中ですが、大丈夫なものは大丈夫、決めばかり作るのは判断の出来ない人向けなのでしょう。

 熱湯をかけて食べるインスタント麺に熱湯に注意とあります、注意すべきは当たり前でしょう。

 

非常食パン、製造後13年を経て

食べ終わった最後のパンです。