先日100年近く前、つまり昭和初期に作られた無声モノクロ映画、なつかしい阪妻こと阪東妻三郎主演の影法師の上映があり行って来ました。勧善懲悪かつねずみ小僧にチャンバラ場面の入る、典型的な胸のすくような楽しいものです。

 

社員、つまり65才以下の世代の人達にちょっとその話をしましたところ、トーキーも、活弁、阪妻も全く知らないというのです。びっくりです。知らないのでは話ができないのでトーキーとは画面に合わせて音や声の出る映画、つまり今の全ての映画のこと、活弁とは活動弁士。いや、活動とは活動写真、これも画面の中が動く写真、つまり今の映画のこと、弁士はそれに合わせて説明する人。阪妻、当時の第一級の殺陣の名人、超人気俳優。

 

これらを説明してからでないと話の本題に入れない。大変なことでした。こうして物事はときの経つのつれて歴史の中に入って行ってしまうのですね。ほんのちょっとの時代の経過なのに。

なお、活弁が映画の画面を説明したのは日本だけだったとのこと。とすると、海外ではどうしてたんでしょうね、音も声もないモノクロ映画をじーっと見てたのでしょうか。

 

阪妻(wikipediaより引用。パブリックドメインの画像です。)