前回落語の のっぺらぼうのことを書きましたが、出典はラフカディオハーン(小泉八雲)のMujina。
このむじなは大変美味しいそうですが、食べたことが有りません。
私は戦争中育ったため、へび、かえる、はちの子、ざりがに、ざざ虫、孫太郎虫、ひばりの塩辛、ひばりの卵、すずめの卵、鹿、山羊、うさぎ、猪、あのごつい顔をした雷魚、臭いれん魚、etc & etc、何でも食べました。
多くは皆それぞれ美味しかったですが、雷魚はあまり美味しくなく、れん魚は臭くてかないませんでした。
それなのにむじなを食べたことが無かったのは、私の育った富士山の麓 富士市には、もうむじなは居なかったからです。
むじな汁と云うのが有ります。これもおいしいそうです。
今はもう むじなも手に入らないかとは思いますが、学生時代の無銭旅行で、伊豆の弓ヶ浜のお寺に泊まったとき、そのお寺近くに住むおじいさんが、むじなを取って来ては食べているとのことでした。静かだった美しい浜辺の弓ヶ浜は、伊豆急も通り、今は開けて立派な観光地。そこにももう、むじなも住めますまいけれど。
むじな。
写真は、“みんなの写真コミュニティサイト フォト蔵”から。