もう10年余程になりましょうか、火星が地球に最も近づいた日がありました。
この夜 会社が終わったあと、会社の前から缶ビール片手に歩き出しました。火星はどこからも大きく明るく赤く見えて秋の夜道は快適でした。
いつも 元々どこまで歩こうと云うのでは無いのですが、その日は上野まで約1時間歩き、もう少し歩こうと浅草へ向かいました。しかしながらこの辺まで来るともう何本か飲み進んでいましたし、道も不案内になり、いつの間にか隅田川を渡り、荒川を渡り、とうとうどこを歩いているか分からなくなり、東武伊勢崎線の梅島駅に出てしまいました。とんでもない所まで来てしまい、都心へ向かう終電しかなく、逆戻りしてこっそり会社に泊まる羽目になってしまいました。
ところで 明治時代のこと、火星の近づく日と云うのがあり、火星の引力により地球の空気が火星に吸い取られ、しばらくの間地球に空気が無くなるのだと云う騒ぎが起き、お金持ちはその間をしのぐため酸素ボンベを買ったり、お金の無い人は耐える訓練が必要とのことで、毎日洗面器に水を張り、それに顔を浸けて息を止める練習をしたりと大変だったようです。実際にはその時間が過ぎても何事も無く済んで、皆生き延びられたとのことでした。
ホントかなぁとも思いますが、明治初期生まれだった祖母に生前聞いたら、そんな話があったね、とは云ってましたので、あったんですね。
いずれにせよ火星の近づく日は、人騒がせが起きそう、次回火星が近くに来るときは十分注意しないと・・・。
火星。
写真は、“宇宙情報センター”のホームページから。