階段と同様、下から上までの段数はいつも変わらないはずです。同じ階段の数が毎日変わることなんてありません。

しかし、段数は変わらないですが、昇る段の数は都度変わるのです!

実は千代田線新お茶の水駅の長いエスカレータを毎朝通勤で使い始めて二十余年になります。

 あまりに毎日のことで飽きてしまい、退屈しのぎに自分で歩いて昇るようになりました。それでも退屈して来て、数えながら昇ることにしてみました。

 するとどうでしょう、日によって昇る段数が変わるのです。びっくり!何度乗っても変わります。で、考えてみました。理由はエスカレータは一定で動いていますが、私の方はその日その日の気ままな速度で昇ります。このずれによるのです。

 そこで私は当然早く昇った方が昇る段数が少なくなると思いました。ところが、現実には逆なんです。早く昇ると増え、ゆっくり昇ると減るのです!

 ヤヤ!ここでまた何でだろう、となりました。で、また考えて見ますと、早く昇るほど相対的にはエスカレータの速さが遅くなるのと同じことゆえ、昇るべき段数が増えるのです。逆にほぼじっとしてる位にゆっくり昇ると、早い話が昇る段は1段になったり2段になったりもする分けです。ですから止まっているエスカレータを昇るとき、つまり階段を昇るときが、一番沢山昇らなくてはならないのです。結論は当たり前と云うことでした。エスカレータにはもう半世紀以上乗ってるのですが、つい先日気付いたものです。この世の中にはこんなことが多分一杯あるのでしょうね。








写真は、新お茶の水の長いエスカレータ