ここ田舎では
住む人がいなくなると
建物が壊されていく。
5、6年前だったかな？
筋向いの家が壊された。
古過ぎて危険な家だった。
10年以上、誰も住んでいなかった。
今、２軒向こうの家が取り壊されている。
そこは、15年以上誰も住んでいなかった。
近所の人の話によると、
床が抜けて、天井に穴が開いているらしい。
生きていれば80代の母親とその息子がいた。
息子さんは、今、どこに住んでいるのか知らない。
田舎が嫌いで仕方なかったような・・
いろいろあるからね、田舎って。鬱陶しいのよ。
この辺の自治会が・・
ここから、もう少し先の家も取り壊された。
ここから山のほうへ行った場所の家も
取り壊す予定という話が聞こえてきた。
若いコは田舎には住まない。
誰も住まない家は取り壊される。
これからも、どんどん、取り壊される家が増えるだろう。
一人暮らしのお年寄りが住んでいる家がある。
その方が、もし、介護施設に入所されたり、
お亡くなりになったら・・
たぶん、ここも、そのうち、取り壊される。
そして、誰もいなくなった
そのうち、誰もいなくなると思うよ。
せっかく便利な街中に住めたというのに
わざわざ、こんな不便な田舎に住む若者は
いないって。
一度、出たら、誰も帰って来ないってば。
仕事ないし。
東京のほうが魅力的だもんね。
