01彼女は幸せだった。 家族がいて。 友人がいて 愛し合う人がいて。 ただ、彼女は孤独だった。 一人でいる時間を欲すけれども 独りでいる時間は怖かった。 まるで、自分がこの世に 存在していない人間のように思えた。 周りに忘れられているように思えた。 ただ、彼女は それを認め、伝えられるほどの 強さを持ち合わせていなかった。 ゆえに彼女は仮面をかぶった。 それも自分でも気が付かないほどの 薄い透明な仮面を。