デンマークのロラン島で、学校を見学しました。

感動したので、シェアしたいと思います。

 

長文お許しくださいね。

 

フォルケスコーレとは、

デンマークの義務教育。

 

日本でいうと小中学校。

 

学校の3つのスローガン

 

日本だと

①   元気 ②正直 ③努力 

辺りだろうか??

 

これももちろん大事。

 

ではこの学校のスローガンは、

 

 

① 学び   

② Well-Being(幸福)

③   国際化

 

Well-Beingは翻訳が難しいのですが、

健康で幸福な状態。

 

よりよく生きること

 

と訳してもいいかもいいかもしれない。

 

 

この学校に来て感じたキーワードは、

 

自立、自律、自由、当事者意識、

そして相互の信頼関係。

 

先生、生徒の言葉、振る舞い、姿勢から

随所に感じられた。

 

1クラスの中でも個々に適した

教育プログラムがある。

 

中には失語症や失読症の子供もいるが、

一つの個性として捉え、得意不得意に

フォーカスしながら、それぞれに合わせた

教育プログラムを作成する。

 

そのための専門家Study Adviserも配属されて

いるというから徹底ぶりに驚く。

 

ある13歳の男の子の話が印象的だった。

 

彼は学校に馴染めず、不登校になりかけた。

そこで、先生と彼が話し合い、

 

週に3回通学することに。

彼の働きたいという希望に応え、

近くの自動車ディーラーに相談し、

そこで働かせてもらっている。

 

大人しそうな彼だが、なんだか誇らしげにみえた。

 

 

その他、印象に残ったのは、親の出迎えスポットに

「Kiss and Ride」と書いた看板!

 

日本にはないラブリーな雰囲気を醸し出している。

 

14歳から15歳の大人びた、でも子供の純粋さも

残っている男女4人が登場し、学校の日常について

プレゼンをしてくれた。

 

通常の1日の様子をシミュレーション。

 

休憩時間ではそれぞれがリラックスして過ごす。

お腹がすいたら集中できないということで飲食もOKだ。

 

また、ペーパーを極力使わず、

基本的にPCを使い授業をする。

 

Well-Beingの授業についてどんなことを

しているか質問した。

 

例えば、誰か生徒の親が病気になったり、

亡くなったり、辛いことが起こった時、

どう受け入れ、捉え、考え、行動するか等 

 

を話し合う時間を他の授業を中止して

行うことがあるそうだ。

 

また生徒同士が肩をもみ合うなど、癒し効果の

あるふれあいの時間もある。

 

基本的な考え方として、Well-Being(幸せ)な状態が

ベースにあって、ようやく学力が身につく。

 

決して学力を軽視している訳ではなく、

その順番を重視している。

 

先生と生徒の関係性も日本と違う。

先生は授業で教えることもあるが、基本的には

生徒がやりたいことをサポートする存在。

 

ある生徒に先生との関係性について質問したところ、

「授業以外の生活に至るまで様々な相談にのってもらう

友達のような存在。信頼しているし尊敬している。」

との言葉が印象的だった。

 

カリキュラムは0年生(5歳)から9年生(15歳)。

日本でいう小学から中学校まで。

年齢別に3つのクラスに分かれている。

 

大事にしているのは、「楽しく生きる力を養うこと」。

 

〜他に印象に残った話〜

・  日本大使館との交流もあり、鶴の折り紙を教えてもらった。

・  ロラン島で年間2,000万円の予算で授業のIT化を進めている。

・  毎日45分間、必ず身体を動かすプログラムがある。

・  一人一人に相談できる専属の先生がついている。

・  先生に聞く前に得意な生徒に聞く。

  それによって得意不得意を自覚して協力しあう環境をつくる。

・  毎年自治体でWell-beingの調査を行い、足りない学校には指導が入る。

・  先生と生徒で面談したのち、年に2回、親も入って面談をするが

     基本的に先生と生徒の会話を横で親が聞いている機会

・  宮城県東松山市の学校と交流があり、来年国際チームの生徒達が 

     東松山を訪問する。

・  この15年間で教育改革をしている。先生のレベルに合わせて、

      研修も用意しており、コペンハーゲン通ってスキルを身につける。(費用は自治体)

・  各分野のアドバイザーを育成(IT、学習、読書、数学、Well- Being等)

 

日本の学校システムに何かヒントになるのではないか?

 

僕は今の日本の学校の現場を知らないので

一度学校の先生と話してみたい。