躍る身体(片岡洵子先生)⑸
自己エネルギーの昂揚P175から
逆に、筋肉だけを鍛えてそれを増強しても骨はそれに伴って必ずしも若くはならな
い。
西野塾のお稽古はとりたて筋トレとか骨トレをしているわけではない。まして、
個別にプログラムをたてたりもしない。塾生は繰り返し一連のメソッドを行う。そし
て身体の質が変わり、運動や対気反応も次第にしなやかに、華やかに、はたまたダイ
ナミックに返信してゆく。
筋トレーニングをすると硬い身体になっている人が多いが、西野塾の人々の身体は
柔らかい。触っても柔らかい。西野先生が”赤ちゃんみたいな身体”が理想だと常日頃
おっしゃっているが、確かに熟練者の身体は柔らかい。
いつか対気でとばされた時、私の手をとって受け止めてくれた熟練者の手の柔らかさ
に”マシュマロみたい”と感動したことがあった。骨密度のようにはっきりとした数値
が出にくいのであるが、柔らかい身体ゆえに事故からまぬがれたといったような話は
よく聞く。
西野先生の赤ちゃんの身体とは ”気の超力”P160から
「つまり、生まれて言葉を覚えるまでの自然に生きている赤ん坊の身体に戻るのです
ね。言葉を覚えることで、既成概念の世界に入っていきますから。」
どうやら柔らかさの中には既成概念に染まっていないという要素も含まれているよう
です。
赤ちゃんの身体は、たしかに柔らかい。でも大人になっても「マシュマロみたいな赤
ちゃんの身体」「既成概念から離れる身体」になれるのでしょうか
対気での爽快感というのは、期せずして自分の中の「既成概念からの解放」や
「DeepBody」への回帰があるのではないか・・・と思います。