いろいろ考えさせられた。
気晴らしに、軽いコメディタッチのドラマを見始めたつもりだったけど。
主役2人のやり取りは可愛くて、楽しい。
でも、その背景に流れる他の人間ドラマ、ホント人間あるある。
スターを夢見ていた3人の若い男女。
3人とも「何ももってない」の時は、少ないものを分け合って、思いやり合っていれたのに。
一人が成功したら、嫉妬や羨望が心を蝕み。
ドラマの中で、主人公の女の子にプロデューサーが読んでみて、と『高慢と偏見』という本を薦める。
これは、このドラマの主題なのかな?
スターになった男の子の「高慢」。
たぶん、その子の所属事務所の社長さんも、そう。
お金も地位もできると、言いたい放題、やりたい放題が当たり前になっている。
人のことなど構わなくなる。
そして、アンチファンのもう一人の主人公の女の子の「偏見」。
この「偏見」は、互いを知る機会ができ、知ろうとし、相手を理解しようとしていったことで、解消された。
もう一組の恋愛模様。
まったく対照的。
男の子の方は、恋人が芸能界で成功できるように全面的にサポートし、守っている。
でも、彼は、彼女が昔の恋人のことをまだ愛している、と思い込んでいて、猜疑心で歪んでいる。
彼女への言動が常に束縛的に。
彼女は、成功したいがために彼に嘘や隠し事が増えていく。
2人は、会えばいつも喧嘩。
互いの言い分を一方的に投げつける。
でも、心の内でどちらも、「私を愛して!」と叫んでいるよう。
心から愛されたことのない人は、人の愛し方を知らない。
常に不安で、愛されることを求める。
恋愛ドラマだけど、社会問題も色濃く見える。
人々は、ある報道の一面だけをみて、人を批判し悪意を向ける。
日本でもこれは日常茶飯事。
私も、つい、やっている。
私が学生時代、講義で聞いて今も心に残っていること。
新聞で、ある一つの記事を知るには、他の新聞も全部読む、ということ。
記事にはその書いた人の主観が入る、だから他のも読むんだ、と。
このドラマ、最終的に「無償の愛」は強し、だなあ。
恋愛ドラマで心弾み、人間ドラマで深く考えさせられた、心に残る作品だった。