何十年も前から、加工食品が多くあまり咬まなくても、吞み込める食事がほとんどになっています。データによりますと明治時代から比べると半分ぐらいではないかといわれております。すると顎は細くなり、咬む筋肉や舌は十分な発達が行われず歯並びをきれいにする役割ができません。また様々な有害化学物質が飛散し、鼻炎を起こし鼻呼吸ができず、口呼吸を強いられているお子さんも少なくありません(口呼吸は歯並びを悪くする大きな原因です)。というわけで皮肉なことに文明が発達すればするほど、歯並びが乱れる可能性が高いのです。
このようは原因で歯並びが悪くなり、その対応はどのようにすべきか、様々な講習会が行われ幼児期からの機能的矯正装置や筋機能療法が紹介されております。数回そのようなセミナーに参加いたしました。
歯科矯正と言えば一般的にはワイヤーとブレース(歯に直接つける小さな金具)が一般的で、患者さんの努力はあまり必要なく、装着した器具が少しずつ歯を動かしてくれます。一方マウスピース型や機能的矯正装置はご自分で決められた時間装着し、さらに毎日トレーニングを必要とします。3日坊主で継続していただけない可能性もあり、成果には大きなばらつきが生まれることが多いです。
どのようなアプローチで歯並びを治したらよいか、非常に選択が難しのです。よく説明をお聞きいただき、個々の状態にあった治療方法を選択せねばなりません。
