また、お父さんに手紙出します。
遠くにいるってわかってるから、
返事はいらないよ。
そろそろ夢に出てきてくれると、
うれしいな。
お父さんが居なくなってから
お母さんが1人で家に住んでいるので、
私は毎日顔を出しています。
お母さんは何とか1人で過ごせているよ。
でも、お母さんが仕事から帰ってきた時
部屋が真っ暗だから、
お父さんは居ないって事が
はっきり分かって
とても哀しくなるって言ってた。
今までは仕事帰りに
必ずお父さんと電話をして、
お父さんの居る家へ急いで帰っていたもんね。
そう言えば、
お父さんの写真が置いてあるところに
花瓶に入ったお花が飾ってあるけど、
なかなか枯れません。
もしかして、お父さんが何かしらの
パワーを送っていますか
?
お母さんはあれから役所に行ったり、
歯医者や美容室に行っています。
どこに行っても、
お父さんと一緒に歩いた道ばかりで、
お母さんはお父さんを思い出して
泣いているそうです。
私も、
ここのお店からお父さんに電話したな、
とか
会社にこっそり遊びに来てくれたな、
とか
お父さんとの思い出を思い出す度に
とてもお父さんに会いたくなって、
でも会えないから悲しくなります。
お父さんが今年の1月から書いてた日記。
お母さんはそれを見て、
どうしようもないくらいに泣いたって。
私も見せてもらったけれど、
1ページ目のほんの少しだけ見て、
もう残りは見れなかったよ。
お父さんは1ページ目に
「絶対によくなってやる」
って書いてた。
それから一月もしない内に
「死んだ方がまし」
「早く楽になりたい」
って言うようになったね。
どれだけの痛みと苦しみが、
悲しみと絶望があったのだろう。
それを考えたら続きの日記は見れなかった。