多くの言葉で語るなら
多くの嘘をつくだろう
言葉少なに語るなら
悲しくも行き違う

できるなら
ただ見つめあい
一つ屋根の下 
僕らだけに許された33㎡の宇宙を感じながら
お互いの小船にゆらゆら揺られ
 
僕の言葉にならない声をあなたが解し
あなたの不連続な意識を僕がなぞり受け止める

呼吸が呼応しあい 
この小さな僕らの宇宙が突如広がりを持ったとき
あなたの意識と僕の意識が交叉する

そんな風に君を知りたい
僕を知ってほしい

お互いを分かち合いたい
時が経てば素直に言える、
ありがとうの言葉も
ごめんなさいの一言も

あの日あなたに言えなくて
何度も繰り返しながら何度も寝返りをうった
暗闇の中で
たった一人で
素直でない自分を後悔しながら

大切なものはいっぱいあるけれど
失いたくないものはたった一つ
それがあなただと 今気づいた
思考を止める
深く息を吸い 光の中に踏み出す

集約された思いを 大気に溶かし込む
流れ出す思いは流しだせ
零れ落ちるしずくを止めるな
身をまかせ 解き放て

思考を止めろ
怖れることはない ただあるがまま
照準を合わせつつあったその銃口も
銃身を篭めない鉛の塊 宙を打つ
内に秘めた鈍色の重りも 今は我が意を介さぬものとなる

雲を見ず 空を見る
星を見ず 宙を見る
我を見ず 思考を止めろ 

ただあるがまま