前回のブログを更新した夜、ふいに目が覚めた。
それまでどんな夢を見ていたのか覚えていなかったけど、
心には晶に逢いたい強烈な想いが浮かんでいて、涙が溢れてきた。


後悔はない?
…ただの強がり、かな。
ホントどうしようもないやつ、私って。


こんな気持ちを抱えながら、これからどこへ向かえばいいんだろう?
ずっと悩んで迷って考え続けていた。


けれど。
別に無理に進む必要はないんだ。
探したところで、私の居場所なんてどこにもないのだもの。


ありもしない居場所を求めて彷徨うだけなら、
もう立ち止まったままでいいよね。
少し疲れちゃった。


存在価値がないならば。
せめて消える勇気があれば良かったのに。




晶との別れを決断してから、このブログをどうするかも、ずっと迷ってた。

中途半端な関係が続いた時も、

何らかの形で区切りをつけなきゃいけないと考えてたけど。
完全に終わった今、ブログも終わりにしなきゃいけない。


ブスでネガティブな女のつまらない日常生活など書いても仕方ないし。
飛ばしてしまった部分を書き足そうか迷いもしたけど、
それも今更…だしね。




これまでこのブログを訪問して下さった方、
読んで下さった方。


“ペタ”や“イイネ!”をして下さった方、
メッセージを下さった方。


拙い文章にお付き合い下さり、ありがとうございました。
心より感謝しています。




“最初で最後の恋”と綴ってきたこのブログ。

恋を…“恋愛”を男女が互いに相手を恋い慕うこと、と定義するのなら。


私が経験したことは、恋ですらなかったのかもしれない。
晶は私を愛していなかったから。
所詮、一時の夢であり、錯覚に過ぎなかった…。


それでも私は、彼に出逢えて良かった。心からそう思う。
今でも彼を愛してる。


晶も私を愛してくれていたら…違う結末になったのだろうか。


誰かに愛されること。
当たり前に得られる人もいるけれど。

私が、一瞬でも実感してみたいと望むのは…
…やっぱり贅沢、かな。


晶に出逢えたこと…
私を受け入れてくれる人に出逢えただけでも、奇跡だったのだから。


最初で、最後の…。

ずっと中途半端な状態が続いていたから、
これでようやく区切りをつけられた…という
安堵感もあったけれど。


日が経つにつれて…
私から一方的に連絡手段を絶ったことに対する
罪悪感が強くなってくる。


晶は私のことで傷付いたりなんてしない。
何とも思ってないよね。大丈夫だよね。


…そう考えながらも。


ごめんね、晶。ごめん…。


申し訳ない気持ちが込み上げてきて、
心の中で謝り続けて…。


もうメールで励ましてあげることも出来ないから
晶が仕事でストレスを溜めていないか、
忙しくて体を壊していないか、
そんな心配もしながら…。


そうやって彼のことが気がかりではあったけれど、
後悔はなかった。


晶の家庭を壊してしまう前に、不倫関係を清算する。
私のせいで彼から大切なものを奪わないために。
それが1番大事だから。
今後も奥さんにバレる可能性はゼロではないけど、
危険は少なくなっただろう。


ダイエットでお世話になっているトレーナーさんに、
別れた理由について、
「彼の家庭を壊したくなかったから」と言った時、
トレーナーさんは、全く信じていない表情で軽く受け流した。
そんな上辺だけの綺麗事を言って…と思われたのかな?


私自身が、不倫をしているという罪悪感から
逃れたいという気持ちはあった。
奥さんにバレて、修羅場になったり訴えられたり…
という状況になる前に、やめたいとも思ってた。
だから自己保身のため…というのもあると思う。


だけど…改めて自分の気持ちを推し量ってみても、
やっぱり彼の家庭を守りたいという気持ちは、
確かに存在している。


だってね。
晶が娘さんのことを語った時の笑顔。
本当に幸せそうな顔してた。
娘さんのことを可愛がってるのが伝わってきたから。


別れを決断する直前、最後に逢った時。
それを見て私は、自分のするべき行動に気付いた…。


もし浮気がバレて、
奥さんに離婚されるようなことになってしまったら、
晶は娘さんと自由に会えなくなってしまうかもしれない。
そうしたら、晶があんな風に笑える機会は減ってしまう。


晶にはずっと、幸せに笑っていて欲しい。


晶は私に、たくさんの幸せをくれた。
会う前に「女の喜び教えてやる」と言った言葉は嘘じゃなかった。


その晶に対して。
私は彼を幸せにはしてあげられない。
それならせめて、彼から幸せを奪いたくない。


大好きな晶が、どうか幸せでありますように。

私と晶は遠距離。
連絡はいつもメールでしてた。


メールアドレスの変更は、
晶と別れた直後にも考えたことだった。
けれど“友達”関係を続けることになったから、結局そのまま。


とりあえず1ヶ月くらいは様子見してもいいかな。
…最初は躊躇いもあり、そう思っていたのだけど。


晶からのメールが…返事が来ないまま、
4日、5日と過ぎていくと。


やっぱり1週間来なければ変えよっか。
ううん、いっそのこと週末には。


気持ちがだんだん急き立てられていく。


私は思い立ったらすぐに
行動に移さなきゃ気が済まない性分だから。
そして白黒ハッキリさせたい性分でもある。


新しいアドレスを考え始めた。
その頃には決意は固まりつつあって。


実際、晶がもう私のことを用済みとみなしたから
返事が来ないのかどうか、わからない。
最近のメールのペースを考えると、1週間経った頃に、
何事もなかったように来るような気もした。


ただ、私はやっぱり…
今の状態が続くことに、疲れを感じていたのだと思う。

いつまでも未練たらたらで、
晶と逢える可能性を期待してしまう。
そんな自分自身に嫌気がさしていた。


晶の態度にしても…
週に1回ペースのメールで、とりあえず私を繋ぎ止めておいて、
自分に対して従順な存在が欲しくなったら…
もしくはHしたくなったら、
会いたいと言うつもりじゃないだろうか。
ストレス発散のために、気晴らしのために。
そんな風に考えてしまう。


ずっと“都合のいい女”だった私。
そんな形であっても、晶が望むのなら
応えたいという気持ちもあるのだけど…。


そもそも別れを決めた理由を思い起こす。

晶の家庭を壊したくない。
私のせいで彼に大切なものを失わせたくない。
目を覚ましてもらわなきゃ。
私のような存在価値のない女と火遊びをして
本当に大切なものを失ってはいけない、と。

…今の中途半端な状態じゃ、その目的は果たせない。




決心したのなら、素早く行動しよう。


新しいアドレスを決めて、変更の手順を確認して。


それと同時に、電話番号をどうするか迷った。
番号まで変えてしまうと費用がかかるみたいだし、
手続なり連絡なり、何かと手間がかかってしまう。


さすがに電話をかけてくることはないだろうけど。
付き合ってた時も、待ち合わせでお互いの場所を
確認する時くらいしか、使ったことがない。


でも“晶から連絡が来る可能性”を残しておくことが嫌だった。
わずかな期待も持ちたくない。
躊躇われたけど…結局、着信拒否をすることにした。


晶には黙ってアドレス変更してしまおうか、とも思った。
だけどそれは、あまりにも後味が悪くなってしまうんじゃないか。
私が彼を好きなことに変わりはない。
その気持ちを疑って欲しくない。
…それは私の我儘になってしまうけれど。


晶に最後のメールを打った。


「前回のメールをスルーされてるってことは…
 もう今の関係での私は、必要とされてないってことだよね。」
「このままじゃ私、いつまでも晶のこと諦めきれず、
 引きずっちゃうから、アドレス変更するね。」
「私からのメールも最後にするから安心して。」


「今までありがとう。晶に出逢えて良かった。」


「晶がご家族と共に幸せであることを、心から願っています。」


送信した。
そして返事を待たず、すぐにアドレス変更した。


晶と出逢ったSNSサイトはすでに退会していたから、
これで彼との繋がりは完全に切れた。
私から晶に連絡することはまだ可能だけど、
それは絶対にしない。


私達を繋げるものは、何もなくなった。


涙は出なかった。
ただ、心にぽっかりと大きな穴が開いたような、
喪失感に襲われる。


今度こそ、間違いなく、お別れ。


もう2度と彼に逢うことはない。
抱きしめてもらうことも、キスしてもらうことも、
愛してると囁かれることも。




本当に終わったんだ。
私の恋は。

最近の晶からのメールは、週1回ペース。


「スマホで何かゲームやってる?」
「桜が見頃みたいね。」
「今日は歯医者。めんどくさい。」

そんな内容の1行文メール。


このやり取りに意義があるのかなと思いながら、
私も他愛のない内容で返信する。


先日もまた、同じような内容だと思ったのだけど…。


最後に一言。

「5月に出張が決まったんだけど、会わない?」


一瞬、動きが止まる。


“もう会わない方がいいと思う”
私はメールで、そんな風に別れを切り出した。
そして私達は友達に戻った。


それなのに…どうしてそんなこと言うの?

すぐに返信したい衝動を抑えて、冷静になろうと努める。


私達は別れたんだ。
もう晶とは会わないって決めたんだ。
あれだけ泣いたのだから…揺らいではいけない。


「それは友達として会うの?
 私、晶の顔見て友達でいられる自信ないから…会えないよ。」

そう返事した。


彼はどんな反応をするだろう?
いつものパターンであっさりした返事が来そう。
こちらがあれこれ思い悩んだだけ無駄と思うような…。


が。
返事すら返ってこなかった。


…性欲処理機の役割を果たさない女は用済みってこと?
そもそも私自身には興味などなかったのだから?


そう思って落ち込みながら3日も経つと、
だんだん腹立たしさも込み上げてくる。


気軽に「会わない?」なんてどういうつもり?
まるで別れたこと自体なかったみたいに…。
私がどれだけ辛い気持ちで決断したと思ってるの?


晶の出張先は、私と晶の住む場所の中間地点。
そこまで私が行くには1万円以上の交通費がかかる。
もし宿泊が伴えば、ホテル代も…。


“友達”なら別々の部屋に泊まる?お金は各自負担して?
…晶がそんなお金、払うわけない。

ということは、私に払わせるつもり…。




彼の気持ちがわからず、振り回される…。
この繰り返しをいつまで続けるの?


思い悩むうちに。
今度こそ、晶との関係に区切りを付けるべきかもしれない。
そんな考えが浮かんできた。

先日、手相に詳しい友人に見てもらう機会があった。

私の手を見た途端、
「わ!花ちゃんってそうなの!?」と驚いた友人は、
「一言で言うと…淡泊。」と言った。

詳しく聞いてみると、
本来は情のある人間なのに、今は人に対して…特に異性に対して、
すごく現実的で冷めた考えをしている、らしい。

恋愛運は、考え方を変えないと…
本来の感情豊かな自分を取り戻さないと、
誰かと出会ったとしても、ネガティブな関係にしかなれないよ、と。

今、私が日常的に関わるのは職場の人くらい。
会社ではなるべく、自分の感情を表に出さないようにしてる。
後輩達が私を怖がるのは、“何を考えているかわからない”から、だろう。

友人が言ったことは、当たっているだけにショックだった。
が、考えを改めた方がいいとわかっていても、簡単には出来ない。
自分の気持ちを表すのは、私にとって難しいことになってしまっていた。

他の糸口はないかな…。
そう悩んだ時に、思い浮かんだのは、なっちゃんオススメの占い師さん。

なっちゃんが占ってもらったそうだけど、
当たった、当たらないという点ではなくて、
話を聞いてもらって、気持ちを理解してもらって、

アドバイスをもらえたこと、それがすごく良かったと言ってた。

私は特に占いを信じているわけでもなければ、

信じていないわけでもない。
テレビでよくあるランキング形式の占いを見て、

一喜一憂したりするけれど。
占いが1位だった日、通勤途中、
頭上に鳩のフンが落ちてきたことがあったくらいだし。
…まぁ、そんな感じだから…どっちでもないんだよね。うん。

だから、せいぜいきっかけというか…ヒントをもらえれば、と考えて。
値段も1000円で比較的安かったから、気軽に思えたし。

とりあえず恋愛運を見て欲しい、とだけ告げて、占ってもらったのだけど。
話している途中、迷ったけれど、晶とのことも軽く触れてみた。

すると…
「不倫は社会的には許されることじゃないけど…
 まぁ人間の本能だから仕方ないことだものね。」
「占い的には向いてる人と向いてない人はあるのよ。」
「あなたは…真面目で筋の通った考え方をする人だし、
 白黒ハッキリしなきゃ気が済まない性格だから…
 どちらかというと向いてないわね。」

そしてタロットカードで見てもらった結果、
「その相手と復縁することはないわね。」
「衝動的に別れを決めたとしても、正しい判断。」
「もう終わったと思って、次の恋を考えた方がいいわよ。」

終わった恋。
そう言われて、安堵よりも衝撃の方が大きかった。
そっか、もう終わってるんだ、晶と会うことはないんだ…。
…占い師さんの言うことが、必ずしも現実ではないとわかっていながらも、
込み上げてくる感情は、寂しさや悲しさ、だった。

そう、いずれにしても…とにかく、まず私自身が、
この恋はもう終わったのだと、きちんと受け入れなきゃいけない…。