何度も何度も、同じことを繰り返してきた。

赤字。
 

また赤字。
 

今月こそは…と願っても、

通帳の残高はまるで「私の価値」を突きつけるかのように減っていく。



それなのに、SNSには笑顔で「ありがとう」と投稿する自分がいた。
 

 

 

嘘じゃない。嬉しい瞬間は本当にある。
 

でも、心の中ではいつも泣いていた。



「こんなに頑張ってるのに、なぜ私はうまくいかないんだろう」



お金に好かれたい。
 

でも、お金に嫌われてる気がしてならなかった。
 

まるで“お金に裏切られたような気持ち”で、眠れない夜をいくつも超えた。



赤字続きの私が、なぜ変われたのか?
 

私は、ずっと「やり方」のせいだと思ってた。
 

もっと集客すれば、もっと高単価の商品を売れば、もっと経費を削れば、
きっと黒字になるはずだって。



だから、マーケティングの講座を受けて、テンプレを学んで、
SNSのアルゴリズムも研究して、必死だった。



けれど――
結果はいつも、赤字かギリギリ。

むしろ、学ぶほど苦しくなった。
 

学ぶたびに「ちゃんとできていない自分」を突きつけられて、
自信なんてものは、とうの昔に枯れ果てていた。



でもね、今ならわかるんです。


問題は、「やり方」じゃなかった。
 

 

 

答えは、いつも“私の中”にあった。



ある日、売上はあるのに口座がスカスカなことに、とうとう限界が来て、
私は泣きながら帳簿を閉じた。

 

 

そして、こうつぶやいた。



「私、なんでこんなに不安なんだろう」



それは、今までにない問いだった。

そこで気づいたんです。


私は、「お金がないこと」が怖かったんじゃない。
 

「お金がない=私に価値がない」と思い込んでいたんだと。



だから、お金を見ることが怖くて、数字を避けて、
「私は頑張ってるから大丈夫」と感情だけで走ってた。



現実から逃げていたのは、数字じゃなくて、自分の心だった。



それから私は、「自分を知る」ことに全力を注いだ。

・私って何が不安なの?
・どんな時に焦る?
・お金に対してどんな思い込みがある?
・小さい頃、お金ってどんな存在だった?




そうやって、自分の心を一つひとつほどいていったんです。



そこで見えてきたのは――
私が、「お金=愛の証明」のように感じていたこと。

家族との関係、承認欲求、自己肯定感の欠如。
 

全部が絡み合って、「稼がなきゃ存在価値がない」って自分に言い聞かせてた。



そりゃ、苦しいはずよね。
 

だって、どんなに稼いでも、心が渇いてたんですもん。



そこから私がしたのは、「お金と仲直りする」という選択だった。

まずは、売上じゃなくて自分の「感情」を管理することから始めた。



・焦ってる日は何があった?
・なぜ今、その講座に申し込みたくなった?
・本当に必要な経費?それとも不安を埋めたいだけ?


感情の棚卸しを毎日ノートに書いた。

そして、お金に関することは、感情を抜きにして“淡々と”記録する習慣をつけた。

そうしたら、不思議と数字を見るのが怖くなくなったんです。



売上が少なくても、
経費が多くても、

「そっか。今の私、こうなんだね」って受け入れられるようになった。

「お金を見ること」=「自分と仲直りすること」だったんだと思う。



あの頃の私は、本当に壊れかけてた。
 

売上の数字で自己価値を測って、赤字を見るたびに自分を責めて。



そんな自分を救ってくれたのは、
外のノウハウでも、派手な実績でもなくて、“自分との対話”だった。



だから、今、数字を見るのが怖いと感じているあなたにこそ、伝えたい。

数字は敵じゃない。
 

通帳の残高は、あなたを責めてるわけじゃない。
 

ただ、今の状態を映してるだけ。
 

そして、それは「変えられる」ものでもある。

でもそのためには、まず「あなた自身」が自分をわかってあげてほしいんです。



自分を知らずに、事業なんて育てられない。
 

自己理解こそ、経営の土台なんです。



もし今、
数字が怖くて通帳を見れない夜を過ごしていたら、
「もう無理かもしれない」と、ひとりで泣いていたら、

私の言葉が、ほんの少しでも届いてくれたら嬉しいです。



私は変われた。
 

そして、あなたも絶対に変われる。

方法は、「自分と向き合うこと」。
 

他でもない、あなた自身が、あなたの答えを知ってるから。



お金と仲直りしたいあなたへ。
 

焦らなくていい。
 

でも、立ち止まりすぎないで。

「私は私を理解する」――
 

その決意こそが、黒字よりも価値のあるスタートラインだから。



この投稿が、「あのときの私」に届くように、
そして「今、苦しんでいるあなた」に届きますように。