苦戦が強いられてるネカフェ業界で、好調をキープしている快活クラブの営業戦略には、「当たり前」の徹底にあるとのことです。
例えば、店内の清掃徹底やセキュリティーの徹底のためにパソコンの入替を短期のサイクルでやったり、鍵付き個室やシャワールームやコインランドリーの完備、漫画の新作入庫等の当たり前のサービスと思われることの徹底によりその当たり前のことにコストががかり徹底できなかったライバルとの差がじわじわつき、市場を寡占するほどの勢いになるとの分析です。
この事をビジネスの営業戦略として分析すると、ライバルとの差別化を図ることに重きをおくあまり、ライバルである他社にないサービスを得意分野でもないのに手を出してしまうと、本業が疎かになり、裾屋は広いが強みがぼやけてしまった事業展開になって、ユーザー離れを引き起こし、手を広げる前の業績も維持できない低迷ぶりを引き起こすこともあります。
例えば、市場のレッドオーシャン化から抜け出そうと、ブルーオーシャンを探し求める戦略は今は市場のサービスが出尽くしていて飽和状態である以上、逆にマイナス効果でしかないので、レッドオーシャンの中にいながら、レッドオーシャンの中のブルーオーシャンの領域を極めるということが必要なのです。
つまりは、競合他社ができそうで出来ていないことを徹底することが究極の差別化であり、最強の営業戦略となるのです。その答えが、業界ごとに求められているスタンダードなサービスを徹底して極めることに尽きるということで、基本に忠実に当たり前のことが当たり前に高いクオリティーで継続して提供できているかということなのです。
その当たり前のことをするために係るコストは決して安くないのですが、財務状況に余裕のあるところは、そここそを強化するべきで、これは強者の戦略ともいえるのですが、反対に小規模事業者が採るべき戦略としては、他社にはないサービスを1点集中して極めることで、大手ではカバーしきれないスタンダードではないサービスで勝負する技巧派の戦略ということになるでしょう。
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6551969
(Yahoo!ニュース ビジネス+IT 令和7年9月10日 )